若者 車 離れ

若者の車離れは本当?若者をターゲットとする自動車マーケティングとは

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自動車メーカーや自動車保険会社などの自動車関連の企業のマーケターたちは、「若者の車離れ」に頭を悩ませ、50~70代のアクティブ・シニアやシニア予備軍を狙ったマーケティング戦略を実行しています。

その中で、かつての人気車種をオマージュした企画は、自動車マーケティングのキラーコンテンツとなっています。

しかし、若者の取り込みをあきらめてしまうと、市場は先細りしてしまうでしょう。

したがって、若者をターゲットとしたマーケティング戦略を立案し、「若者の車離れ」を防ぐ必要がありますが、実は、「若者の車離れ」は正しくはありません。

確かに、車に乗っていない若者が増えていますが、「本音は自動車がほしくてたまらない」のです。

若者をターゲットにした自動車マーケティングはまだまだ開拓の余地があるといえるでしょう。

「所有率17%」でも「カッコイイ」は50%にのぼる

ソニー損保が2019年1月に発表した「新成人カーライフ意識調査」によると、新成人の「マイカー所有率」は17%で、車離れの傾向が顕著にあらわれています。

しかし、「運転免許の所有率」は62%であり、多くの若者が免許を取得しているという実態が示されました。

運転免許を取得するために自動車教習所に通えば、20万円以上の費用が必要です。

つまり、車を必要とする仕事に就くか、車をほしいと思う若者が多くいるといえるでしょう。

若者が車を求めている「証拠の数字」は、他にもあります。

若者の車離れ

 

  • 「同年代で車を所有している人はカッコイイと思う」50%
  • 「『若者の車離れ』とは自分のことだと思う」昨年の37%から今年の33%に4ポイント減

(つまり、「車離れしていない」と思っている人が増えている)

 

車を欲しいと思っている若者は多くいるにも関わらず、なぜ、若者は車を保有しないのでしょうか?

その理由は、ドライバーが増えるきっかけを調べたアンケート結果の1位に「車の価格が安くなること」が上げられているように、車が高額だからです。

若者向け自動車マーケティングをどう構築する?

若者向けの自動車マーケティングは、「本当は車が欲しい」と考えている顧客を取り込むことで成功する確率が高くなります。

若者を取り込むためには、まず、「若者の車離れ」の原因を探りましょう。

ソニー損保の調査結果から分かったことは、「車が高い」ことが購入のネックになっているということです。

まず、車の購入費用は、軽自動車でも1台数百万円以上かかります。

そして、新車購入の場合は購入から3年後、その後は新車・中古車とも2年ごとに車検を受ける必要があり、故障した時には修理しなくてはなりません

また、新車・中古車問わず保険に加入したり、走るためのガソリンを入れる必要があります。

つまり、車を所有し、維持するためには多くの費用がかかるのです。

ところが、ある調査結果によると、20代の平均年収は、過去16年で1割以上減っているとされています。

車は高額なのに収入が減っているので、車を買えない若者が増えているといえるでしょう。

先述したソニー損保の調査によると、新成人のマイカー購入予算は平均175万円。

4年連続で減少しています。

また、カーライフにかける金額は月16,894円で、これも4年連続の減となっています。

つまり、若者の車離れはお金の問題であり、お金が「なんとかなれば」若者は車を買ってくれるはずであるということが、若者向け自動車マーケティングを構築するときのヒントとなるでしょう。

車離れを防ぐマーケティングとは

収入が少ない若者の購買力を高めることはできるのでしょうか。

車離れを防ぐマーケティングを考えてみましょう。

先ほど「カーライフにかける金額は月16,894円」というデータを紹介しましたが、スマホなどの移動電話通信にかける費用は、2010年の年79,918円から年100,250円へ、20,000円以上増えています。

これは全年代の平均なので、若者に限ればその増加率はさらに高いと推測できます。

ゲームなどの課金も加えると、相当の額に達している若者がいるでしょう。

また、ネット通販がスマホで簡単にできるようになるなど、スマホは若者の財布からお金を吸い取る「掃除機」のような存在となっています。

さらに、スマホはお金だけではなく、時間も飲み込んでいます。

ニールセンデジタルによると、2018年のスマホの平均利用時間は1日3時間5分に上るとされています。

これも全世代平均なので、若者はもっと長いでしょう。

つまり、若者の車離れを防ぐ自動車マーケティングは、スマホに奪われた「可処分所得」と「プライベートの時間」を取り戻すことに他なりません。

若者は収入が少ないので、「車」も「スマホ」も獲得することはできません。

そして、スマホの方が車より楽しいため、「車」より「スマホ」を選択しているのです。

「車も楽しそう」と思っても、スマホの利用頻度を減らすことはありません。

自動車マーケティングでは「車はスマホより楽しい」ということを訴求するといいでしょう。

まとめ~スマホより楽しいことを訴求する

自動車にとって、スマホは「仮想敵」ともいえますが、「仮想敵」には、スマホ以外に旅行やキャンプ、グルメやファッションなど、さまざまなものがあります。

いずれも強敵ですが、かつて消費財の「王者」であった「自動車」は、つい20年ほど前まで生活必需品である前に、人々の憧れやステータス、喜びでした。

そして、「いい車に乗りたい」という気持ちが、仕事のモチベーションになっていました。

自動車マーケティングによってその地位を取り戻すことができれば、若者の車離れを食い止めることができるでしょう。


<参考>