アンケート ランダマイズ

アンケートにおけるランダマイズとは|概要と実施するときの注意点を解説

アンケートの選択肢を作成する方法には、いくつかの種類があり、アンケートの内容や調査対象者などにあわせて、適切な方法を選択することが大切です。

本記事では、アンケートの作成方法の1つであるランダマイズについて解説します。ランダマイズの概要や必要性、そして、使用時の注意点をチェックしましょう。

  • アンケートのランダマイズに興味がある人
  • ランダマイズの重要性を理解したい人
  • ランダマイズを実施する場合の注意点が知りたい人

は、ぜひ参考にしてください。

ランダマイズとは

ランダマイズとは、項目が複数ある場合に、順序を無作為に並び替えること。アンケートでランダマイズを行う場合は、回答者ごとに選択肢の記載順を変更します。

例えば、選択肢として「えんぴつ」「シャーペン」「ボールペン」を用意する場合、以下のように並び替えを行います。

パターンA:えんぴつ、シャーペン、ボールペン

パターンB:えんぴつ、ボールペン、シャーペン

パターンC:シャーペン、えんぴつ、ボールペン

パターンD:シャーペン、ボールペン、えんぴつ

パターンE:ボールペン、えんぴつ、シャーペン

パターンF:ボールペン、シャーペン、えんぴつ

アンケートでランダマイズを行う場合は、担当者自ら順番を替える方法もあります。しかし、アンケートアプリ・システムを活用すれば、少し設定を変更するだけで簡単に選択肢がランダマイズされるのでとても便利です。

選択肢をランダマイズにする必要性とは

アンケートの選択肢をランダマイズすると、選択肢の順番で回答が偏ることを防止できます。

アンケートは、順序バイアスと新近効果、初頭効果の3つの偏りが生じやすいもの。

この章では、アンケートでランダマイズを実施すべき理由として、3つの偏りの内容を説明します。

ランダマイズを実施すれば「順序バイアス」を防げる

順序バイアスとは、回答者がアンケートに記載された最初の選択肢を選ぶ傾向があること。アンケートが長く、回答者が疲れた場合に順序バイアスが発生しやすいと言われています。

また、内容が似通った質問を繰り返し行うことが原因で、順序バイアスが起こるケースもあります。

順序バイアスが発生すると、実態に基づいたアンケートの回答が得られない可能性があるので、必要に応じてランダマイズを行うことが大切です。

ランダマイズを実施すれば「新近効果」を抑えられる

新近効果とは、回答者が選択肢の最後にあるものを選んでしまうこと。

リーセンシー効果や終末効果と呼ばれることもあります。新近効果は、前述した初頭効果の逆の現象と捉えると良いでしょう。

ランダマイズを実施すれば「初頭効果」を抑えられる

初頭効果とは、左側に配置された選択肢を多くの回答者が選びやすい効果のこと。初頭効果の例として、以下を確認してみましょう。

田中さん:謙虚、好奇心旺盛、機転がきく、優柔不断、緊張しやすい

鈴木さん:優柔不断、緊張しやすい、謙虚、好奇心旺盛、機転がきく

田中さん、鈴木さんは同じ特徴を持っていることが記載されていますが、田中さんの方が鈴木さんよりも良い印象を持ちませんでしたか。これが初頭効果です。同じことが書かれていても、最初に配置された選択肢の印象を強く感じてしまいます。

アンケートにおいては、ラジオボタン形式だと初頭効果が大きく出るといわれています。また、一部の研究では対立項目では初頭効果が見られたものの、合意項目だと初頭効果が確認されることが分かっているようです。

いずれにしても、アンケートの偏りを防ぐためには、ランダマイズを実施して初頭効果を抑制する必要があるといえます。

ランダマイズすることによるリスク

基本的にアンケートでは、ランダマイズを取り入れるべきです。しかし、質問に一覧性がある場合は、ランダマイズを避けた方が事実に基づいた調査が実施できます。これには、アンカリング効果と呼ばれる現象が関係しています。

以下では、アンカリング効果の概要について見ていきましょう。

ランダマイズのリスク:アンカリングとは

アンカリングとは認知バイアスの1つで、最初に見たものによって後から提示されるものの判断がゆがむことです。

アンカリングは私たちの生活にとても身近なバイアスで、例えば、価格表示で利用されています。家電量販店で購入を検討している冷蔵庫の定価とあわせて、値下げされた価格が値札に記載されているところを見たことがある人は多いでしょう。

消費者は値下げ前の高い定価がアンカーされるため、値下げ後の価格がとてもお得に感じる、という仕組みです。

アンケートにおいては、 直前の回答がアンカーされて以降の回答に影響が出るといわれています。そのため、最初の選択肢と相対評価で判断する仕組みのアンケートでランダマイズを実施すると、人によって基準が大きく異なる可能性があります。

したがって、質問に一覧性がある場合は、その部分だけランダマイズを避けることが大切です。

まとめ

アンケートにランダマイズ。大切なポイントは

  • ランダマイズとは、無作為に順序を並び替えること
  • ランダマイズをしなければ、順序バイアスや初頭効果などが発生する可能性がある
  • アンケートにランダマイズを取り入れることで、回答のバイアスを減らせる
  • ただし、ランダマイズを実施すべき選択肢はきちんと見極める必要がある

ということ。

アンケートの選択肢や質問文をランダマイズすれば、回答の偏りを少なくする効果が期待できます。ただし、一覧性の質問を取り入れるときは、その部分だけランダマイズを避けた方が良いでしょう。

今回解説した内容を参考に、アンケートを行う場合にランダマイズを取り入れるべきか客観的に判断してみてください。

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<参考>

新近効果(リーセンシー効果、終末効果)(シマウマ用語集)

アンカリング効果の意味やマーケティングとの関係について解説(LeadPlus)