【必見】OMOとは?O2Oとの違いやOMOの事例も紹介

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「OMO」とは、マーケティングで近年注目を集めているキーワードです。

どういう考え方なのか、O2Oとはどう違うのか、分かりやすく解説します。

OMOによる成功事例についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

そもそもOMOとは?

「OMO」は「Online Merges with Offline」の略で、日本語に訳すと「オンラインとオフラインの融合」となります。

この言葉は、SINOVATION VENTURES(シノベーションベンチャーズ)の創業者である李開復(リ・カイフ)が提唱し、ザ・エコノミスト誌で発表されて広まったもの。

これまで、「オンライン」と「オフライン」は別のチャネルとして扱われ、それぞれのチャネルで別々のシステムを構築したり、施策が行われたりしてきましたが、「オンライン」と「オフライン」を融合することでより良い顧客体験を提供していこうというのがOMOの考えです。

李開復は、OMOの発生条件として

  • モバイルネットワークの普及
  • モバイル決済の浸透率上昇
  • 現実世界の動作をリアルタイムでデジタル化して活用することができること
  • 人工知能の普及

の4つを挙げています。

混同しがちなO2Oとの違いは?

OMO O2O

OMOと混同しがちなものとしてO2Oがあります。

O2Oとは、「Online to Offline」の略語であり、オンラインの情報によってオフラインでの購買へ導くということを表しています。

O2Oの手法としては、実店舗で使えるクーポンをネットで提供して実店舗に足を運ばせるという「クーポン型」やスマホの位置情報を利用して指定した場所を訪れた人を対象にクーポンやポイントを配布する「位置情報活用型」、来店することによってポイントをゲットしたり、貯めたポイント数に応じてランクアップするという「ザーミフィケーション型」などがあります。

O2Oによって成果を上げている企業の例として無印良品が挙げられます。

無印良品はMUJI Passportというアプリを提供していますが、このアプリを導入することでメンバー限定のクーポンを貰うことができたり、気になる商品の在庫がある店舗はどこなのか、などを調べることができます。

また、アプリに貯まったポイントはお金として使用することができますが、位置情報をオンにしてチェックインすればMIJIマイルを貰えるなど、さまざまな手法で店舗に足を運んでもらう工夫がなされています。

OMOによるマーケティング事例

「オンライン」と「オフライン」を融合することでより良い顧客体験を提供していこうというOMO。

OMOによるマーケティング事例を2つ、紹介します。

盒馬鮮生(ファーマーションシェン)

盒馬鮮生(ファーマーションシェン)は、中国のアリババが出資するスーパーであり、OMOを推進している企業として知られています。

品ぞろえが豊富で、鮮魚なども購入することができますが、盒馬鮮生(ファーマーションシェン)が提供するアプリを利用すれば、店内で販売されている商品について産地から店舗に届くまでの履歴を調べたり、食材を使用したレシピを調べることが可能です。

また、調理した食材を食べられるイートインスペースもあるなど、顧客が店舗で楽しい購買体験をできる工夫がなされています。

さらに、店舗から3キロ以内なら、アプリから注文した商品を30分以内に配達してくれるサービスも。

実際の商品を店頭で見ながらアプリで注文すれば自宅で商品を受け取ることができるので、手ぶらで買い物が可能です。

店舗での商品購入は、顧客自身が商品についているバーコードをアプリで読み込み、専用の機械でQRコードを読み取るだけ。

キャッシュレスで買い物を楽しむことができます。

オンライン・オフラインのどちらのチャネルでも買い物が楽しめる環境が整っているといえるでしょう。

平安(ピンアン)

平安(ピンアン)は、中国の保険業者の1つです。

1988年に設立され、2000年代初頭からデジタル化に転じました。

平安(ピンアン)は保険の販売以外に、約100種類ものアプリを提供しています。

これらは、生活利便性の向上や健康維持に役立つものであり、1つのIDで必要に応じて使い分けることができます。

保険を契約していなくても使用することができる「グッドドクター」は、信頼できる医療機関をデータベース化したものであり、このアプリを使用することによって医者にチャットで相談することができます。

質問に対する回答は数分で得られるため時間もかからず、相談内容によっては受診予約も可能。

相談するためにはポイントが必要となりますが、このポイントはアプリを立ち上げた状態でウォーキングするだけで貯めることができるため、健康に問題が無い時にもアプリを「使ってもらう」工夫がなされているといえます。

中国では医師の情報が整備されておらず、町医者ではなく信頼できる大学病院に患者が集まる傾向があるため、診療を受けるために数日待たなくてはならないこともありますが、平安のアプリは、医師にすぐ相談したり、診療が必要な場合には予約ができるようになっているため、ユーザーに大きなメリットをもたらしました。

アプリで医師とユーザーがやり取りした内容はデータベース化され、一人一人のユーザーに応じた営業活動にも役立てられています。

OMOはなぜ中国で発展しているのか?

OMOが中国で発展している背景には、スマホ端末の使用が徹底的に浸透していることが挙げられます。

iPhoneやHUAWEI、Xiaomiなど、スマホ端末の普及が進んだ結果、政府がインターネットサービスの普及を促進する政策を国レベルで実施。

その結果、アリババやテンセントの運営するモバイル決済が浸透し、買い物の支払いはもちろん、電気代や水道代、交通料金や税金などすべてがモバイルで決済できるようになったのです。

モバイル決済によって蓄積されるデータを利用・活用しない企業は発展しないといわれるなど、オフラインにデジタルが浸透することで大きく変化したといえるでしょう。

まとめ

「オンライン」と「オフライン」の融合によって、ユーザーにより良い体験を提供する「OMO」。

本記事では中国での事例を紹介しましたが、日本でもキャッシュレス決済が広まりつつあります。

個人に紐づくデータからどのようなサービスの提供がなされ、どのようなビジネスが展開されるのか、ビジネスのあり方が変化する時代となったといえるでしょう。


参考