ユーザーヒアリングのツールとして、Webアンケート・システムが注目されています。
郵送や街頭やインタビュー方式で行うリアルのアンケートは手間も時間もコストもかかりますが、Webアンケートなら素早くローコストで実施可能。
また、Webアンケート・システムを使えば、「このサイトは使いやすいですか」とダイレクトに尋ねることもできます。
この記事では、複数のWebアンケート・システムを紹介したうえで、ユーザーヒアリングの重要性について考えていきます。
ユーザーヒアリングで活躍するWebアンケート・システム
ユーザーヒアリングで活用できるWebアンケート・システムとして、次の5つを紹介します。
- 株式会社サービシンクの「Teach」
- グーグルの「グーグルフォーム」
- 株式会社バージョン・ラボの「Laboard」
- 有限会社ディアイピィの「DIPSurvey-Free」
- 株式会社ジャストシステムの「Fastask」
Teach
Teachは、企業のサイトを閲覧した人にサイトの感想をアンケート形式で尋ねるサービスです。
企業がTeachを導入すると、その企業のサイトに「このページをご覧のお客様は、どのような属性の方ですか」「会員登録はしやすかったですか」といった質問を表示させることができます。
サイトの閲覧者がその質問に答えることで、サイトの使い勝手などがわかります。
サイトの閲覧状況や使い勝手などは、ログ解析やログ分析である程度知ることができますが、閲覧者が「文字が多すぎる」「別の情報がほしい」と思っていても、そこまで見抜くことはできません。
Teachでは、閲覧者がサイトを見ているときに、画面にダイレクトに質問を表示して、回答してもらいます。
質問内容は自由に変えることができるので「文字は多すぎませんか」「その他に必要な情報はありますか」などと尋ねることができます。
グーグルフォーム
グーグルフォームは、グーグルが無料で提供するネットサービスの1つです。
アンケートに使えることはもちろんのこと、キャンペーンの申し込みを受け付けたり、会報の送り先のメールアドレスを集めたりすることもできます。
無料であっても「さすがはグーグル」で、グーグルフォームでできることはたくさんあります。
質問方式は、複数の選択肢のなかから回答を選択してもらうプルダウン形式や強さや弱さの度合いを尋ねる評価スケール方式などを選択可能。
アンケート結果は自動でフォームに整理され、グラフ化も簡単です。
Webアンケート・システムを初めて使う人は、まずはグーグルフォームで使い勝手や効果を確認してみるといいでしょう。
Laboard
Laboardは、Webアンケートの作成、回答収集、回答集計だけでなく、商品カタログとして利用したり、デジタルサイネージ代わりに使ったりすることができるツールです。
Webアンケートでは、単一選択式、複数選択式、文章入力式を使うことができます。
アンケートの回答はデータ化されるので、2次利用も容易です。
DIPSurvey-Free
DIPSurvey-Freeは
- 簡単で柔軟なWebアンケートの作成
- 回答方法の種類が豊富
- アンケート結果の解析
- アンケートを一括メールで送信
- 未回答者に催促
- 対象者限定でのアンケートの実施
ができるツールです。
DIPSurvey-Freeの最大の特徴は、その名のとおり無料(free)であること。
汎用のWebアンケート・システムLimeSurveyを使い、さらに広告を表示することで無料化を実現したのです。
しかもDIPSurvey-Freeは、回答者の登録者数や設問数などの制限がないため、企業、店舗、個人事業主が安心して使うことができます。
DIPSurveyには、広告が表示されない有料版もあります。
Fastask
Fastaskは、セルフ型のWebアンケート・システムです。
クラウドで提供されているWebアンケート・システムを、利用する企業が自社でカスタマイズして使うことが可能。Fastaskに登録してすぐにWebアンケートを実施できる即効性も売りとなっています。
Fastaskは300万人のモニターを確保しているとアナウンスしています。Fastaskを利用する企業は、その300万人のなかから、意見を聴きたい人を選んでアンケートを実施することができます。
アンケートが終了すると、Fastaskの利用者に提供されている集計ツールを使用して、クロス集計やグラフ作成が可能。
プレゼン資料を簡単につくることができます。
ユーザーヒアリングの重要性
ユーザーヒアリングは、消費者や顧客に直接意見を聞くことができる貴重な機会であり、企業は、事業が軌道にのっていないときはもちろんのこと、好調に売上が伸びているときでも、ユーザーの意見に耳を傾けることが大切です。
事業が停滞していたら、ユーザーヒアリングの結果から改善テーマがみつかるかもしれません。
また、事業が好調でも、それは消費者に他に選択肢がないという理由であれば、ライバル企業がよりよい商品をより安く販売すれば、簡単にシェアを奪われてしまうかもしれません。
企業は好調なときこそ、ユーザーの満足度を把握しておかなければなりません。
そのためにも、ユーザーヒアリングを定期的に実施してみてください。
まとめ
この記事では、ユーザーヒアリングの方法の1つとしてWebアンケート・システムを紹介しました。
Webアンケート・システムは、パソコン上で設定さえすれば、アンケートが終わるのを待つだけ、という便利なツールです。
ツールによっては集計や分析まで行ってくれるものもあり、コストも手間も、そして、時間もかけずにユーザーヒアリングを完了することが可能。
顧客や消費者は、簡単には本音を漏らしません。
企業やマーケターは、さまざまな角度からユーザーに迫ってみてください。
<参考>
ユーザーの声を収集し明確な課題を見つけ出す、サイト内ヒアリングツール「Teach(ティーチ)」
サイト訪問者の声を収集し課題を見つけ出す サイト内アンケートツール
アンケート・電子カタログ・サイネージを1つのiPadアプリで利用可能 「Laboard(ラボード)」の新バージョンがリリース