Googleは独自のアルゴリズムでサイト上位に表示させるサイトを決定していますが、そのアルゴリズムの1つにQuery Deserves Freshness(QDF)があります。
QDFは「新鮮情報検索」と訳される言葉であり、鮮度が高い記事を高く評価する、ということ。
つまり、情報の鮮度が重要視されるテーマにおいてサイト上位に表示される記事はGoogleから新鮮さが認められた記事、となります。
どのような記事がQDFの対象となるのか、また、QDFで評価されるためにはどういう点に注意したらいいのか、分かりやすく紹介します。
QDFの対象となる記事・対象から外れる記事とは
サイトの記事をQDF化するのは手間がかかります。そのため企業のサイト管理者は、QDF化が必要な記事だけ新鮮にしていき、QDF対象外の記事はいじらないようにしましょう。
QDFの対象となるのは、「記事の鮮度が情報の価値を左右する記事」。つまり、鮮度が情報の価値を左右しないテーマを扱っている記事は、QDFの対象から外れます。
例えば、企業サイトの社長の挨拶文は、QDFの対象から外れます。社長の想いや社長が自らに課しているミッションは、簡単には古くならないからです。
そのため、社長の挨拶文を変更しても検索順位が急上昇することはありません。
また、サイトに掲載している商品説明の文章(記事)も、その商品が存在する限り、説明記事は陳腐化しないため、QDF化する必要はありません。
QDFとは
QDFは、冒頭で述べた通り、Googleが採用している検索アルゴリズムの1つ。
GoogleユーザーがGoogleで検索した場合、複数のサイトが検索結果として画面に表示されますが、この表示順は、Google独自のルールによって決まるもの。
つまり、Googleは、「このユーザーはこのサイトを探していたに違いない」と予測したサイトを表示しています。
このGoogle独自のルールが、検索アルゴリズムです。
Googleは、検索アルゴリズムでユーザーの満足度が落ちたと判断すると、検索アルゴリズムを改良します。
つまり、QDFはユーザーの検索満足度を高めるための措置の1つといえます。
より鮮度の高い情報を知りたい人に配慮
QDFは、鮮度が求められる記事やコンテンツについて、新鮮なものを上位表示する技術です。
例えば、あるテニスプレイヤーが月曜日に勝ち、翌日の火曜日に負けたとします。そして、あるニュースサイトが、月曜日の勝利の記事と火曜日の負けの記事の2本を掲載したとしましょう。
その場合、Googleは、検索アルゴリズムによって火曜日の記事を月曜の記事より上位に表示します。それは、火曜日の記事の方がより鮮度が高いからです。
ある芸能人が前年に離婚し、今年再婚してニュースになったとします。この場合、Googleユーザーが芸能人の名前で検索すると、今年の再婚ニュースが上位に表示されます。
その理由は、やはり今年の再婚ニュースの方がより鮮度が高いニュースだからです。
天気や災害、イベントやテレビ番組などの情報、時事ネタについて感想を述べたブログ記事も新鮮なほうがよいので、QDFの対象になります。
QDF対象記事はマーケティングにもECにもよい効果をもたらす
QDFアルゴリズムの対象になる記事は鮮度が求められます。したがって、既存の記事をアップデートしたり、新しい記事を次々サイトに掲載したりする必要があります。
一方、QDFアルゴリズムの対象にならない記事は、長期にわたってそのまま使うことができるので手間がかかりません。
そうなると、QDFの対象である記事を増やすより、QDFの対象外の記事を増やしたいと思うかもしれません。
しかしそれは必ずしも正しい判断とはいえません。
なぜなら、企業サイトやマーケティングに使うサイトは、新鮮な情報を掲載し続けたほうがよいからです。
サイトの閲覧者や潜在顧客たちは、新鮮な情報を入手したいと思っています。つまり、QDF対応するのが面倒だからという理由でQDF対象外記事を増やすのは、サイトのクオリティを高める努力を放棄するのと同じといえるでしょう。
ECサイトも同様で、例えば、洋服を売るECサイトを開設している企業があったとしましょう。
洋服の売れ行きが好調だからといって、新鮮な記事(QDF対象記事)を掲載しないでいると、顧客はそのECサイトの閲覧に飽きてしまう恐れがあります。ECサイトの閲覧が飽きられるということは、販売機会を失うことにつながるということ。
つまり、QDF対象記事を増やし、記事の鮮度を高めることは、ネット・マーケティングにもECにもプラスになることなのです。
QDFアルゴリズムに評価されるためにすべきこと
QDFアルゴリズムに評価される新鮮な記事をたくさん掲載するためにしなければならないことは、記事に、トレンドや流行、時事ネタを盛り込んでいくこと。
飲食店のサイトの管理者が、自身で記事を書いているとします。そして、大記録を打ち立てたスポーツ選手が記者会見で「毎日、スープカレーを食べていることが、原動力になっています」と発言し、それがニュースになったとします。
この飲食店でもスープカレーを提供していたら、サイト管理者は「○○選手もスープカレーが大好き やっぱりすごいスパイス効果」というタイトルの記事をサイトに掲載するといいでしょう。
その記事なら、大記録の時事ネタもスープカレーブームを先取りするトレンド性も含まれているので、QDF対応した記事として検索上位に表示される可能性が高まります。
Googleトレンドでトレンドをつかもう
サイトの管理者がQDF対応に取り組むときに役立つのがGoogleトレンドというサイトです。
Googleトレンドは、画面に何も入力しなくても「急上昇ワード」が表示されているため、今現在の世の中の関心事を知ることができますが、キーワードを入力すると、「関連トピック」と「関連キーワード」が表示されます。
関連トピックや関連キーワードや急上昇ワードは、Googleがとらえたトレンドです。つまり、それらについて触れた記事を書いて自社サイトに掲載すれば、Googleから「トレンドをとらえた記事」と認証されやすくなるのです。
QDF対応をする目的は、Googleに自社のページを検索上位に置いてもらうこと。そうであるならば、Googleトレンドの示唆するトピックやワードに関する記事を書くことは、その目的を達成するための近道といえます。
まとめ
QDFに対応することの欠点は、記事が短期間で陳腐化すること。
QDFはとにかく鮮度を追求するので、鮮度の劣化にとても敏感です。そのため、わずか1日で検索上位の座から引きずりおろされることもあります。
この記事で紹介した内容を参考に、QDFに評価される記事を作成してみてください。
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