ユーザーヒアリング 目的

ユーザーヒアリングで目的設定が重要な理由とは?

ユーザーヒアリングを行う前に、その目的を設定していますか?

ユーザーヒアリングとは、企業が顧客に自社の製品やサービスについて意見を聞く行為であり、顧客の「ここを改良してほしいです」という回答を基に製品の改良をすることでよい製品・サービスを作り、売上に繋げることができます。

しかし、実際のユーザーヒアリングは、これほど単純には進みません。

ユーザーヒアリングは、目的を絞り、実施内容を精査して初めて、必要な情報を得ることができます。

ユーザーヒアリングで金鉱脈を掘り当てるコツを紹介します。

ユーザーヒアリングの目的

まずは、ユーザーヒアリングを実施するときに、どのような目的を設定したらよいのかみていきましょう。

顧客の情報収集を得る目的

企業経営者やマーケターが「顧客情報が少ない」「マーケットの変化に対応できていない」と感じたとき、顧客の情報収集を目的にしたユーザーヒアリングを行います。

高い技術を投入してよい製品をつくっているという自負がある企業でも、売れ行きが芳しくないことがあります。その場合は率直に、顧客の心をとらえられていないことを認めたほうがよいでしょう。

顧客の心を知るには、ユーザーヒアリングで「あなたは誰なのか」「あなたはどのような人なのか」と問う必要があります。

製品のクオリティを高く評価しているのに、その製品を買わない消費者は数多く存在します。しかし、その人たちは、もう少しで優良顧客になるかもしれません。

そのためには、経営者やマーケターが、消費者を知る必要があります。

顧客の気持ちや置かれている状況や収入や生活レベルやライフスタイルを知れば、「だからうちの製品を買わないのか」と「こうすれば買ってもらえそうだ」という気づきが得られるはずです。

それまで市場シェアを一定程度取っていた企業が低迷し始めたときも、情報収集を目的にしたユーザーヒアリングは有効です。

なぜなら、その企業は顧客や消費者の変容を見逃している可能性が高いからです。

顧客が変わったのに製品やサービスが変わっていなければ、その製品やサービスが売れ続けるわけがありません。

多くの企業は「なぜ売れなくなったのか、製品の質が落ちたからか」と考えるのは得意です。しかし、「なぜ売れなくなったのか、顧客が変化したからではないか」と考えるのは不得手なことが多いようです。

その理由として、人はそう簡単には変わらないはずだ、という先入観があるから、ということが挙げられます。

人は確かに、そう簡単には変わりません。しかし、人の消費傾向は、意外と簡単に変わるもの。

焼肉が大好物だった人が菜食主義者になったり、ファッションへの興味が薄れたり、急に海外旅行に行きたくなったりすることは珍しくありません。

マーケットの動向の変化は、消費者の変化によって引き起こされます。

課題を調べる目的

企業によっては、消費者が自社製品でなく、他社製品を買う理由を知っている場合があります。

自社製品の欠点がわかっているのであれば、それを直せばよいはずですが、そこには、コストの壁や投資リスクの壁、カニバリゼーション(共食い)の壁などが立ちはだかります。

例えば次のとおりです。

●製品の改良にはコストがかかるが、それほどの利益は出ていない

●製品の改良には新工場が必要だが、それだけの大型投資をする経営力はない

●低品質の安い製品を出せば売れることはわかっているが、同系列の高品質の高額製品が売れなくなるのは困る

このような壁にぶつかったとき、課題を調べるユーザーヒアリングが有効です。

もし、ユーザーヒアリングをした結果、製品を改良しなければ売上が絶望的になることがわかれば、コストも投資リスクもカニバリゼーション・リスクも度外視して、改良に取り組まなければなりません。

課題を調べるユーザーヒアリングによって、経営者は退路を断って前進できることがあります。

また、事業規模を拡大するときにも、課題を調べるユーザーヒアリングをしたほうがよいでしょう。

例えば、札幌の企業が福岡に進出することを決めたとき、想定できる課題を潰しておかなければなりません。ユーザーヒアリングで課題がわかれば、課題を解決したうえで福岡に進出できます。

商品やサービスの価値の検証する目的

商品やサービスの価値を決めるのは顧客である、ということは、マーケターならよく理解しているはずです。しかし、経営者や開発者がそのことを理解していないことがあります。

経営者と開発者が強く「この商品には高い価値がある」と思っていても、顧客が必ずそれに高額な料金を支払うとは限りません。

このような齟齬が生じたとき、マーケターが価値を検証するユーザーヒアリングを実施すれば、その結果によって、経営者や開発者の目を開かせることができるかもしれません。

また、価値を検証するユーザーヒアリングを行えば、顧客が重きを置く価値がみえてきます。

それを発見できたら、マーケターはその価値を具現化する製品やサービスの開発を、経営者や開発者に提案することができるでしょう。

趣味や嗜好について知る目的

消費者はときに、驚くほど高額な「無駄遣い」をします。

例えば、日々10円単位の節約をしている人が、遠方で開かれるアイドルのコンサートやお笑いライブを高額な旅費を支払って観に行くといった行動を取ることは珍しくありません。

日用品は100円ショップやニトリで購入するのに、数万円の釣竿を何本も持っている人もいます。

ユーザーヒアリングで趣味や嗜好について尋ねることは、顧客の無駄遣いのツボを知るうえで有効です。

無駄遣いのツボを刺激する製品には、価格競争に巻き込まれないというメリットがあります。

なぜ目的が必要なのか「ユーザーヒアリングとは」

ユーザーヒアリングは、聞き取り調査やインタビューやアンケートなどの手法を使って、顧客や消費者の声を集める取り組みです。

しかし、消費者たちは得てしてわがままです。

企業が漠然と「自社製品についてどう思いますか」と聞いただけでは、自分勝手な意見しか返ってこないでしょう。それでは、経営者やマーケターが知りたいことを引き出すことができません。

そして、ユーザーヒアリングの「命」は質問項目です。

すべての質問項目が1つのコンセプトで作成されたとき、顧客はヒアリングの意図を理解します。

顧客は「なるほど、この会社はこういうことを知りたいんだな」と思えたときに初めて、誠実に答えるでしょう。

ユーザーヒアリングの目的を設定すると、質問項目が洗練されます。また、実際にユーザーヒアリングを実施する社員が目的をしっかり理解していると、インタビューのときに臨機応変に顧客を深掘りしていくことができます。

まとめ

ユーザーヒアリングの結果から、自社の社員がこれまで誰も気がつかず、他社もまだ知らない潜在ニーズを探し当てることができたら、製品開発もマーケティング・キャンペーンも大きく変化させることができます。

ユーザーヒアリングは穴掘りのようなもので、潜在ニーズは「金鉱脈」です。


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<参考>

ユーザーヒアリングのコツを徹底解説! | 「ユーザーの本音」を知る為の流れについて詳しく解説