アンケート 順序尺度

アンケートの質問文は順序尺度だと集計しづらい?集計しやすい質問文の例を紹介

正確なアンケート調査を行いたい場合は、統計学の知識を用いることが大切です。

しかし、統計学を学んだことがない人は、どのような知識が役立つのか分からないでしょう。

そこで今回は、アンケート調査に役立つ順序尺度について分かりやすく説明します。

他にも知っていればアンケート調査の正確な集計がしやすくなる統計学の知識をチェックしていきましょう。

この記事は、次のような人におすすめの内容です。

  • 順序尺度の集計に興味がある人
  • 統計学でよく使われる尺度が知りたい人
  • 統計学に則ったアンケートを実施したい人

順序尺度とは

順序尺度とは、質的変数に対して使われるもので大小関係を持つ尺度のこと。

具体的には、成績の段階評価やランキングの順位などが順序尺度に分類されます。

質的変数とは、データ間の質が異なる変数のことであり、そのままの状態だとデータの数値化ができないのが質的変数の特徴として挙げられます。

データを数値化して計算するためには、あらかじめ変換しなければいけません。

統計学で順序尺度以外によく用いられる尺度

統計学では、順序尺度以外にもいくつかの尺度があります。この章では、よく用いられる以下3つの尺度についてチェックしましょう。

  • 名義尺度
  • 間隔尺度
  • 比率尺度

名義尺度

名義尺度とは、質的変数に対して使われる尺度のこと。

比較するデータが同じ値であるか以外に意味を持たないのが名義尺度の特徴として挙げられます。

名義尺度は、名前や性別、最頻値や度数などの統計量を出す場合に使われることが多い尺度です。

【名義尺度を用いたアンケートの質問例】

Q.血液型を教えてください A.A型、B型、O型、AB型

Q.性別を教えてください A.男、女

Q.電話番号を記入してください

順序尺度

先述した通り、順序尺度とは質的変数に対して用いられる大小関係を表す尺度です。名義尺度も質的変数に対して使われますが、大小関係は表さない点が順序尺度との大きな違いとして挙げられます。

【順序尺度を用いたアンケートの質問例】

Q.○○定食の品数はどうだったか A.十分、普通、やや不十分、不十分

Q.○○定食の量はどうだったか A.十分、普通、やや不十分、不十分

Q.○○定食の提供時間はどうだったか A.早い、普通、遅い

Q.○○定食の価格はどうだったか A.高い、普通、安い

間隔尺度

間隔尺度とは、量的変数に対して用いられる変数です。大小関係の比較だけでなく、データ同士の差に意味があります。ただし、「0」は相対的な意味しか持たないので注意しましょう。

量的変数とは、データを数値で表せる変数のこと。例えば、体重や面積、密度などが量的変数に分類されます。

質的変数のようにデータを変換しなくてもそのまま計算できるのが特徴です。

【間隔尺度を用いたアンケートの質問例】

Q.○○定食の味に満足できたか

A.満足(5点)、ほぼ満足(4点)、普通(3点)、やや不満(2点)、不満(1点)

Q.○○定食の量に満足できたか

A.満足(5点)、ほぼ満足(4点)、普通(3点)、やや不満(2点)、不満(1点)

Q.○○定食の価格に満足できたか

A.満足(5点)、ほぼ満足(4点)、普通(3点)、やや不満(2点)、不満(1点)

Q.○○定食の提供時間に満足できたか

A.満足(5点)、ほぼ満足(4点)、普通(3点)、やや不満(2点)、不満(1点)

比率尺度

比率尺度とは、データの大小関係、差、比のすべてに意味がある尺度のこと。

量的変数に対して用いられ、先に紹介した尺度の中では最上位の尺度として知られています。

比率尺度では、「0」も意味を持つのが特徴です。例えば、年齢や(絶対)温度などに対して、比率尺度が用いられます。

【比率尺度を用いたアンケートの質問例】

Q.○○ゲームの総プレイ時間は?

Q.趣味に投じた総額は?

Q.現在の年齢は?

ここまでに紹介した統計学の尺度の特徴を一覧表でまとめました。尺度の値の意味だけでなく、用いられる変数の種類や具体例などを確認することでより理解を深めることができます。

尺度 変数

間隔尺度や比率尺度への変換を検討

順序尺度のデータは値の間隔が等しくないので、そのままでは数値的な計算ができません。

そのため、アンケートを集計する場合は、それぞれの値の度数を求めてから、度数を元に集計したデータ全体に対する割合を計算します。

つまり、順序尺度を用いたアンケート集計するためには、数値データへの変換作業が必要不可欠です。

順序尺度のアンケート調査を行うことに問題はありませんが、データの変換作業には時間と手間がかかります。そして、アンケート集計の工数が増えれば、ヒューマンエラーが発生する可能性も高くなるでしょう。

一連のことを考慮すると、アンケート調査を行う場合は、統計学に関する知識を理解した上で、できるだけ間隔尺度や比率尺度を用いた質問文を考えた方が良いでしょう。

どうしても順序尺度の質問文が必要な場合は、アンケート全体における順序尺度の割合を少なくするなどの工夫をすることをおすすめします。

まとめ

今回は、アンケートにおける順序尺度について詳しく解説しました。

紹介した内容のポイントをまとめると以下の通りです。

  • 順序尺度は質的変数に用いられ、大小関係を持つ
  • 質的変数を集計するためには変換作業が必要
  • 統計学では、順序尺度の他に名義尺度、間隔尺度、比率尺度が主に使われる
  • 集計の手間を考えるとデータの変換作業がいらない量的変数に用いられる尺度(間隔尺度、比率尺度)の利用がおすすめ

できるだけ効率良くアンケートの結果を集計したい場合は、順序尺度の質問を減らして間隔尺度や比率尺度を増やすと良いでしょう。

今回紹介した内容を参考に、アンケートに記載する質問を工夫して、賢く市場調査を行ってみてください。

無料お役立ち資料フォーム


<参考>

尺度とは?統計学における尺度4種とその違い(AVILEN AI Trend)

質的変数と量的変数の違い 例を用いて解説!(AVILEN AI Trend)

名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度(具体例で学ぶ数学)