商品開発を初めて行う場合やノウハウがあまりない場合、「何が必要なのか」が分からず、想像以上に時間や手間がかかることは少なくありません。
少しでもスムーズに商品開発を進めるためには、あらかじめ必要なことを理解しておくことが大切です。
そこで今回は、商品開発において必要なことを具体的に解説します。
商品開発の重要性についてもあわせて確認していきましょう。
- 商品開発を担当している人
- 近々商品開発を行う予定がある人
- 商品開発に必要なことを理解したい人
は、ぜひ参考にしてください。
商品開発の重要性
商品開発とは、既存商品を改良したり、新商品を開発すること。
商品開発を行うことは市場や顧客に対しての自社のアピールにつながり、会社としての認知度が高まれば商品を購買してもらえる機会が増え、結果的に獲得する利益が増えるという仕組みです。
商品開発は、その会社独自の「武器」を制作することだといえるでしょう。
商品開発で必要となること
商品開発で必要なことは非常に多くあります。
今回は、商品開発で必要不可欠とされる次の7つの能力を押さえましょう。
- 必要な情報を集める能力
- 潜在ニーズを把握する能力
- 分析する能力
- 創造する能力
- 企画する能力
- コミュニケーションをとる能力
- パソコンを扱う能力
それでは順番に、上記の内容について説明していきます。
必要な情報を集める能力
商品開発には、必要な情報を集める能力が必ず必要となります。なぜなら、情報がなければ、どのような方向性で商品を開発すれば良いか定まらないからです。
情報を集めずに商品開発を進める方法もありますが、その商品が市場や消費者に受け入れられる可能性は低いことが予想されるでしょう。
なお、大量の情報を集められたとしても、自社の商品開発に活かせないものでは意味がありません。集まった情報の中から「必要な」情報を取捨選択することが大切です。
潜在ニーズを把握する能力
潜在ニーズとは、消費者自身も気付いていないニーズのこと。
欲求が明るみになっている顕在ニーズの把握はそれほど難しいものではありませんが、消費者すら気付いていない欲求である潜在ニーズを企業が把握することは至難の技です。
しかし、「かゆいところに手が届く」商品を開発すれば、それは市場において唯一無二のものになります。
顧客に対してヒアリングを実施したり、行動観察をしたりなどしながら、消費者が抱える潜在ニーズに気付けるか否かが商品開発の担当者に必要であるといえるでしょう。
分析する能力
会社が持っている情報や社会現象、顧客の行動などを元に、分析を深める力も商品開発者に必要不可欠な能力の1つです。
商品開発の担当者は、現象を現象として捉えず、現象が発生する原因まで追及することが大切です。
また、市場の流行について分析するだけでなく、自社が持つノウハウや技術も分析するのがポイント。自社はどのようなことが強いのか、弱みはどのようなところかなど、客観的に分析を進めるようにしましょう。
創造する能力(発想力)
商品開発とは、さまざまな情報を元にアイデアを創造する仕事。つまり、創造する力がなければ、既存商品を改良したり、新規商品を作ったりすることはできません。
情報を単なる情報として捉えるのではなく、アイデアの根源として活かせるかどうかが商品開発の成功を左右すると行っても過言ではないでしょう。
企画する能力
創造力で作り上げた商品は、具体的な企画として立案しなければ会社として販売することができません。
商品をどのような素材で制作するのか、どこから材料を仕入れるのか、どのような商品名で販売するのか、仕入れ値・売値はいくらにするのか等、綿密に企画を立てる必要があるでしょう。
コミュニケーションをとる能力
商品開発をする場合、消費者にヒアリングしたり、チームで意見を交換したりなど、非常に多くの人とコミュニケーションをとる機会があります。
その際、コミュニケーションがうまくとれなければ、どれだけ優れた商品企画でもスムーズに進みません。
自分の意見をきちんと伝える能力だけでなく、相手の話を正しく理解する能力も必要となるといえるでしょう。
パソコンを扱う能力
商品開発では、大量の情報を収集してまとめる際に、例えば、関数を使って数値データをExcelにまとめたり、グラフ・表を用いて分析を深めたりする必要があります。
また、上司や役員などに商品の魅力が伝わる企画書を作る能力も必要です。
これらの資料を手書きで制作することはほとんどないので、パソコン作業ができる能力は必要不可欠となるといえるでしょう。
魅力的なプレゼンをする能力
会社として商品を販売するためには、上司や役員などに商品の内容を説明して認めてもらわなければいけません。
企画の内容や情報について知らない人に対して、商品を購買するメリットを伝える手法としてプレゼンがありますが、プレゼンをして、周囲の人に商品の魅力を伝えることができなければ、せっかく企画化した商品を販売につなげることができません。
分かりやすく魅力的なプレゼンを行う能力が必要となるといえるでしょう。
「消費者」「生活者」の立場から考える
商品開発を進めるとき、ついつい担当者の立場で物事を考えてしまいがちになりやすいもの。
しかし、開発した商品を利用するのはあくまでも消費者・生活者です。
つまり、商品を開発する際には「消費者・生活者が抱える不安・不満は何か」「どうすれば不安・不満を解消できるか」を消費者・生活者目線で考える必要があるといえるでしょう。
まとめ
今回は、商品開発で必要なことについて解説しました。
説明した内容のポイントをまとめると以下の通りです。
- 商品開発は、会社としてさらなる利益を獲得するために必要
- 商品開発には、情報収集能力や分析力、コミュニケーション能力が必要不可欠
- マーケターとしてでなく、消費者・生活者の立場で商品開発を行うことが大切
商品開発は想定よりも時間と手間がかかる可能性がありますが、今回紹介した内容を活かして、消費者・生活者にとって魅力的な商品開発を行ってください。
<参考>
商品企画とは?仕事内容と必要なスキルについて(マイナビAGENT)