無印良品 マーケティング施策

成功のカギは顧客に「良い体験」を提供|無印良品のマーケティング事例

1980年に誕生した無印良品は、世界に700以上の店舗を持つ人気企業です。

1つのカテゴリーに特化するのではなく、人々の生活にかかわるさまざまな商品を手掛けていて、取り扱っている商品は約7000品目に及びます。

使われている素材だけでなく、安さにも定評がある無印良品ですが、どのようなマーケティングを行っているのでしょうか。

今回は、有名企業のマーケティング成功事例として、無印良品の事例を紹介します。

この記事は、次のような人におすすめの内容です。

  • 無印良品のマーケティングについて知りたい人
  • 無印良品がどのようにビジネスを成功させたか気になる人
  • 有名な企業のマーケティング事例をチェックしたい人

通販チャネルとしてスタートしたECが店舗と競合

無印良品は、以前、eコマースというECサイトを運営していましたが、あるとき、大きくリニューアルし、現在、「カタログ」として運営されています。

その理由は、無印良品の専用アプリであるMUJI passportを使った顧客行動の分析によって、ネット上の商品ページから購入する人は全体の3割くらいであり、商品ページを閲覧した顧客の半分以上が無印良品の店舗で商品を購入していることが分かったため。

この結果を知った無印良品の担当者が、「eコマースをECサイトとしてではなく、カタログとして運営した方がいい」と判断したのです。

現在のeコマースには、商品ページをお気に入り登録することで無印良品の店舗で簡単にチェックしたり、店舗の商品在庫を確認できたりするなどの機能があります。

近年、多くの企業がECサイトをうまく活用して顧客の購買行動につなげようとしていますが、大切なのは自社の顧客が実際にとるであろう行動をきちんと考えること。

顧客の購買行動を具体的に想像しながら、自社に合ったマーケティング施策を実施することがポイントです。

ネットとリアルを融合

無印良品は、自社サイトや専用アプリ、SNSなどを積極的に活用して「ネットとリアルの融合」を目指しています。

例えば、動画配信サイトYouTubeでは、店舗で実際に販売している商品の製造工程を紹介する動画をあげており、SNSでバズることも。

無印良品が制作した動画の中で有名なのが、スニーカーの動画です。

このスニーカーの動画は、日本と韓国、それぞれのチームがそれぞれのプロモーションを作成。日本チームはCMのような動画を、そして、韓国チームはスニーカーの向上を舞台にしたドキュメンタリー動画を作りました。

両方の動画をFacebookにアップしたところ、日本チームの動画には大きなリアクションが無かったのに対し、韓国チームの動画は反響が大きく、なんと1,800万回も再生されたのです。

この経験を元に、無印良品ではECサイトとブランドサイトを融合させて顧客がより買い物しやすい環境を整えたり、オウンドメディアを使った情報発信に積極的に取り組んだりしています。

ネット上のいろいろなサイトやツールを駆使して顧客に情報を届けることで「共感」を得、共感した人同士を結び付けるコミュニティサイトを立ち上げることでマーケティングに成功したといえるでしょう。

個店と顧客をつなげる

無印良品は、1対1のコミュニケーションを取れる場所として「from MUJI」というサイトを運営しています。

from MUJIでは、無印良品の各店舗で行うイベント情報などが発信されていますが、ポイントは、すべての顧客にすべての情報を届けるのではなく、顧客の特性に応じて届ける情報を選んでいるというところ。

例えば、店舗をフォローしている顧客にだけ、その店舗の情報を発信したり、特定の商品の購買履歴がある人にだけ、アプローチしたりするなど、ターゲッティングのなされたマーケティング施策を行っているのです。

情報を届けたからといって、その情報を受け取った顧客が必ず無印良品で商品を購入するわけではありません。

しかし、個店と顧客をつなげることで、人と人とを繋げられる可能性があるのです。

「普通」を大事にすることで「世界で愛されるブランド」に

人々は、企業について、何かしらのブランドイメージを持っています。しかし、無印良品に対しては誰もが共感するイメージがありません。

その理由として、無印良品で取り扱っている商品はすべて「普通」が追及されている、ということが考えられます。

無印良品は「その企業にしかない唯一のブランド」を求めるのではなく、「誰でも、いつでも使える無難さ」を意識しています。

普通のシンプルなデザインだからこそ、生活用品として無印良品の商品が使いやすいと評価する人が多いといえるでしょう。

まとめ

無印良品は、1つのカテゴリーに捉われずさまざまな商品を販売していますが、どの商品も「普通」で「無難」です。

しかし、普通で無難なデザインだからこそ、無印良品の商品を使いやすいと評価する顧客が多くいます。

無印良品が成功した要因は、商品のシンプルさだけではなく、顧客の購買行動を冷静に分析してサイトを一新させたり、顧客同士を繋げる仕組み作りをしたりなど、いろいろなマーケティングを実施していることも挙げられます。

今回紹介した無印良品で成功したマーケティング施策をまとめると、次の図の通りです。

マーケティング施策 無印良品

マーケティングを成功させるのは容易いことではなく、時間とお金をかけても失敗することもあります。しかし、成功を得るためには挑戦することが大切です。

マーケティングを担当している人は、無印良品のマーケティングを参考に、自社のマーケティング施策に活かしてみてはいかがでしょうか。

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<参考>

無印良品

【無印良品】企業から学ぶマーケティング戦略No.3(note)

広告より「つながり」に投資する!無印良品の、ブランドコミュニケーションの考え方(seleck)

良品計画の川名部長が語る「消費者の共感」を生む無印良品のデジタルマーケティング(ネットショップ担当者フォーラム)