顧客理解 データ

データ活用で顧客理解を高めるには|ポイントと方法を分かりやすく解説

商品企画やマーケティングには「顧客理解」が大切。それは分かっているけれど、実際は何をどうすれば良いか分からない。

このような悩みを持っていませんか?

「データ活用による顧客理解」はマーケティングに欠かせないもの。

特に、近年では、大手企業のビッグデータ活用が話題になっています。

しかし、データは多ければ良いというものではありません。中小・中堅企業が持ち得るデータでも、そこに意味を見出すことで「顧客理解」を深め、企業の大きな成長につなげらることができます。

そこで、本記事では顧客理解で大切なこととは何か、そして、データ分析をマーケティングに繋げるにはどうすればいいのかを解説します。

顧客理解で大切なこととは

顧客理解を深めるためには

  • 「顧客の状況を把握する」
  • 「顧客にとっての価値を考察する」

という2つのポイントへの取り組みが欠かせません。

1つずつ見ていきましょう。

状況を把握すること

同じニーズを持つ顧客層でも、置かれた状況でニーズは変化するもの。したがって、顧客の「状況」を想定し、対策を取ることが大切です。

ラーメン店を例に考えてみましょう。

来店客は「店の味が好き」という共通のニーズがあるものの、各人の食べたい量には違いがあるもの。にもかかわらず、メニューがラーメン並盛のみで大盛や小盛がなければ、全員のニーズを満たすことはできません。

顧客の「状況」を想定したうえで、「その状況下での課題を解決する商品やサービス」を提供することが大切です。

また、顧客の状況を想定するだけでなく、顧客の状況を誰よりも早く把握することも大切です。

例えば、健康のために毎日の体重や血圧を記録するアプリがあったとします。アプリ提供側は顧客が自己管理のために入力するデータから顧客の体重・血圧の増減を把握して、対応するサプリメントの購入を提案することができます。

状況を把握することは、競争優位に直結するといえるでしょう。

顧客にとっての価値を考察すること

顧客理解では、顧客が何に価値を感じるのか?を考察することが大切です。

モノが足りない時代には、作り手の都合を優先させる「プロダクトアウト」の考えが主流でした。しかし、現代はモノやサービスがあふれて選択肢が豊富な時代。顧客に選ばれるためには、顧客ニーズに応えることに主眼を置いた「マーケットイン」の考えが必要です。

この「価値の考察」にはデータ活用が欠かません。

現在はデジタル化により様々なデータを得られる時代ですが、逆にデータが多すぎる時代でもあります。データの取捨選択が、価値を考察する際のカギを握るといっても過言ではないでしょう。

顧客にとっての価値を考察するには

顧客にとっての価値を考察する際には、自社にとっての「優良顧客」を把握・設定したうえで、範囲を絞ったデータ活用を実現するという手順が必要です。

自社にとっての優良顧客を明確に設定する

「顧客」は1人ではありません。

そして、価値を感じるポイントは顧客ごとに違います。したがって、最初にすべきことは、自社にとっての「優良な顧客像」を明らかにすることです。

自社にとって利益をもたらさない顧客の課題解決にフォーカスするよりも、大きな利益をもたらす顧客に寄り添う方が効率が良いのは明白なこと。

商品・サービスの利用頻度や単価、自社の今後の経営方針などを勘案して自社にとっての優良顧客像を明確にしたうえで、その顧客にとっての価値を考察するステップに進んでいきましょう。

データ活用によって顧客にとっての価値を分析する

飲食店の机上にあるアナログなお客様アンケートも、Webサイトへの訪問者の閲覧履歴も、ともに顧客理解を深めるための重要なデータです。

しかし、これらのデータは多くの属性の顧客が入り混じったデータであり、そのままでは活用できません。

これらのデータを活用するには、例えば縦軸に購買単価、横軸に購買頻度といったマトリックス表などに属性ごとのデータを落とし込みましょう。

そして、抽出したデータをさらに細分化していきます。

これを繰り返すことで、ただのデータの集まりは、活用できるデータに昇華されます。この作業を経てはじめて、自社の設定した「優良顧客」にフォーカスした顧客価値の分析が可能となります。

分析をマーケティングにつなげるには

分析結果を得たらそれで終わり、というわけではありません。

データを活かして「顧客理解」を深めるためには、仮説をもとにした対策を実行し、その結果から仮説を検証して更に「顧客理解」の精度を高めていくことが必要です。

分析結果を元に仮説を立てる

「優良顧客」のデータを収集・分析した後は、アクションプランの検討よりも前に、まず、仮説を立てましょう。

仮説を立てるとは、「間違っても良いので仮の答えを決める」ということ。仮説を立てずに自身の思い込みで突き進むのは、ゴールを決めずに走り出すようなものであり、間違った方向に進んでしまう危険性が高まります。

仮説を立てて走る方向を決めることで、仮に方向が間違っていた場合でもそのことに気付くことができ、方向修正が可能となるので、必ず仮説を立てるようにしましょう。

例えば、自社が提供するスマホゲームの利用期間が長い「優良ユーザー」のログイン頻度が下がってきたとします。漠然とこの事実だけを突きつけられると、次の打ち手が見えません。しかし、この時に、「マンネリ化でサービスの魅力が低下したのでは?」と仮説を立てることができれば、「新鮮味のあるイベントや機能追加でマンネリを打破しよう」というアクションを導き出せます。

マーケティング施策のPCDAを回す

ここまでの流れで、「ターゲットにする顧客層のデータ収集⇒分析⇒仮説立て⇒アクションの実行」までは完了できました。

しかし、ここで終わりにしては進歩がありません。

今後に生かすために、PDCAを回すことが大切です。

アクションを実行したら、1カ月や3カ月など一定の期間でアクションの効果を測定しましょう。

先ほどのスマホゲームの例だと、新鮮味のあるイベントや機能を追加した後に、利用期間が長い優良ユーザーのログイン頻度を定点観測します。これによって「マンネリ化でサービスの魅力が低下したのでは?」という仮説の検証が行えます。効果がしっかりと出ていれば「仮説は正しかった」「顧客理解」ができていたと判断できますし、全く効果がなければ、新たな仮説を立てる必要があると分かります。

また、このPDCAを回す際には実施前に、KPI(重要業績指標)を設定しておくことが大切です。

優良ユーザーのログイン頻度を、現状の1日2回から、1日3回に増やすことを目標に掲げるといったKPIを設定することで、PDCAを回しやすくなります。また、担当者の真剣度が高まることで「顧客理解」の精度も上がり、成功の確率をグッと高めることができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

顧客の状況を把握して顧客にとっての「価値」を理解すると同時に、自社の優良顧客のデータを抽出・分析し、仮説にもとづいたアクションで改善を図り、効果検証を通じてPDCAを回すことで、自社と顧客にとってのメリットを最大化できるはずです。

本記事で紹介した内容を参考に、データ活用による「顧客理解」を深め、顧客満足度を高めるマーケティングを実行してください。

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