新規事業 アイデア

新規事業のアイデアを生み出す6つの「切っ掛け」とは|詳しく解説します

もし社長から、新規事業を生み出すよう指示されたら、何から手をつけますか。

もし自分が経営者で、新規事業を生み出さなければならない状況に追い込まれたとき、何から始めますか。

企業の経営において欠かせない新規事業の立ち上げ。

その成功確率を高めるための6つのポイントを紹介します。

1:自社の強みと弱みを洗い出す

新規事業を立ち上げるには、まず、自社の強みと弱みを洗い出しましょう。

自社の強みと弱みの洗い出しに役立つのがSWOT分析です。

内部環境と外部環境で自社の強みと弱みを洗い出すことによって市場ニーズに合う事業の立ち上げが可能となるでしょう。

強みと弱みはこのように使う

新規事業と自社の強み・弱みには、次のような関係があります。

  • 新規事業を自社の弱みをベースにして開発すると、まったく新しい道が拓ける
  • 新規事業を自社の強みをベースにして開発すると、強い事業に育てることができる

自社の弱みとは、自社に足りなかった部分のこと。そこに活路を見出すことは、新規事業で欠かせない「チャレンジ」になります。

そして、自社の強みとは、自社の資源です。新規事業づくりで強みを活用すれば、大幅なコストダウンと大幅な開発期間の短縮が実現できるでしょう。

強みと弱みの弊害を除去する

新規事業と自社の強み・弱みには、次のような関係もあります。

  • 新規事業を自社の強みをベースにして開発すると、既存事業と似てしまう
  • 新規事業を自社の弱みをベースにして開発すると、失敗する確率が高くなってしまう

自社の強みとは、既存事業の強みのことです。そのため、強みをベースに新規事業を企画しようとすると、どうしても既存事業と似てしまい、新味に欠けます。

だからといって自社の弱みをベースに新規事業を構築しようとすると、途中で力不足が露呈してしまいます。

自社の強みと弱みには、メリットもデメリットもあります。そして、強みと弱みのデメリットは、新規事業開発の弊害になるので、これを除去しなければなりません。

2:他社の強みと弱みを洗い出す

新規事業開発チームは、自社の能力の「棚卸」が終わったら、他社の分析に取り掛かりましょう。

この場合の他社とは、新規事業の業界にいる他社のこと。

他社研究では、

  • なぜあの会社は業界の勝ち組でいられるのか
  • なぜあの会社は業界の負け組に入ってしまったのか

を注視すると良いでしょう。

勝ち組企業の勝因を分析して、自社がそれと同じことができると踏んだら、新規事業で成功する確率が高まります。

そして、負け組企業の敗因を分析して、自社なら同じ轍を踏むことはないとわかれば、やはり新規事業で成功する確率が高まります。

他社の勝因を到底真似ることができず、他社の敗因と同じことをしそうだと判断できれば、その事業は自社の新規事業になり得ません。

3:顧客分析をする

新規事業のよいアイデアが浮かび、それを実行しても、必ずしも顧客がつくとは限りません。なぜなら顧客は、既存企業に愛着を持っているからです。

したがって、新規事業を始めるなら、顧客の課題を見つけることが大切です。

例えば、ソフトバンクが携帯電話事業で成功した理由の1つとして、携帯電話の料金が高いと感じている顧客が多かったことが挙げられます。

ソフトバンクの参入によって大手キャリアは2社から3社になり、料金競争が起き、顧客たちを満足させましたが、「3社安定時代」に入ると料金が下げ止まり、再び顧客たちは不満を募らせます。

それが楽天による携帯事業への新規参入の呼び水となったのです。

顧客の不満が新規事業の成否を握るといっても過言ではないでしょう。

4:成功事例を分析する

新規事業を立ち上げるには、成功している商品やサービスを、徹底的に分析することが大切です。

新規事業開発チームのメンバーは、業界上位の商品やサービスを実際に使用してみてください。成功商品や成功サービスを実際に使うことで、細かいサービスや、こだわりや、他社ができていないことがわかります。

世の中にすでにある商品やサービスで新規事業を始める場合、最低でも業界上位の商品やサービスと同レベルのものをつくりあげなければなりません。

そのうえで、付加価値を生み出せるかどうか検討するといいでしょう。

5:既存のものを組み合わせる

新規事業は、まったく新しいものでなくてはならない、ということはありません。

実際に、世の中にまったく存在しなかったもので新規事業を始めた企業はそれほど多くありません。

多くの新規事業は、既存のものを組み合わせたもの。

例えば、世界の通信文化を一変させたアップルのiPhoneも、携帯電話とパソコンを組み合わせたものです。

また、世界中の買い物を一変させたアマゾンのネット通販も、インターネットでの注文と宅配便で商品を配送する、というサービスを組み合わせたもの。

それでも、iPhoneもアマゾンも「新しい」「これまでになかった」ものとして受け入れられているのです。

6:利益率から考える

企業の事業戦略は、売上高を狙うか、利益率を狙うかで大きく変わってきます。

業界の覇者を目指すのであれば、まずは売上高を狙い、シェア1位になった段階で利益率狙いに切り替える、という方法が有効です。

しかし、既存事業を継続したまま新規事業を立ち上げる場合、そこまでの「野心」は必要ないでしょう。

なぜなら、新規事業で業界1位になることは簡単なことではないからです。

再びソフトバンクを引用すると、同社の携帯電話のシェアは2020年3月末現在、3位のまま。鳴り物入りで携帯電話事業という新規事業に参入したソフトバンクですが、それでも業界1位は獲ることができていません。

つまり、新規事業の開発は利益率狙いで進めたほうがよいでしょう。冒頭でも紹介したとおり「新規事業は成功させなければならない」からです。

新規事業で売上高やシェアを狙い赤字が出れば、自社の屋台骨となっている既存事業を揺るがすことになりかねません。

プラスアルファ:想いと粘り

以上、新規事業のアイデアをつかむ6つの切っ掛けを紹介しましたが、新しいことを成功させるには想いと粘りも欠かせません。

想いと粘りは、経営者と新規事業開発グループメンバーの双方に求められます。

そのため経営者は、新規事業開発グループのメンバー選びは、慎重に行う必要があります。

想いと粘りと聞くと、精神論のように感じるかもしれませんが、そうではありません。

例えば、自社の強みと弱みを洗い出す作業は、社内の抵抗勢力に妨害されることがあります。既存事業に携わっている役員や社員たちが「企業が新規事業に取り組めば、既存事業に投入される資源が減る」と危機感を募らせることがあるからです。

そのため、経営者も新規事業開発グループのメンバーも、新規事業によって会社が発展し、ひいては既存事業も強化されることを、社員たちに地道に訴えていかなければなりません。

既存事業に携わっている役員や社員をケアすることは、新規事業開発の「本業」ではないと感じるかもしれませんが、それをしないと新しいことを進めることはできません。

アイデアを出す能力や、新しいものを開発する能力だけでは、新規事業を生み出すことはできないともいえるでしょう。

まとめ

新規事業は簡単には成功しません。

また、もし新規事業が成功しても、他社にすぐ真似されてしまうことが考えられます。

したがって、よいアイデアが浮かんだら、それに肉付けし、他社が追随できないものを生み出すようにしていくと良いでしょう。

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