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新商品開発のプロセス

アイデアの発想
新商品開発の最初に実施するプロセスが「アイデアの発想」です。 このプロセスでは、アイデアを生み出すために、顧客のニーズや競合他社の商品についての情報収集を行います。 そして、社内でブレインストーミングを実施して、アイデアを出し合います。 ブレインストーミングとは、複数人でアイデアを出し合い、ユニークで新しいアイデアを生み出すことを目的とした会議手法の1つであり、下記の4つのルールがあります。- 判断・結論を出さない
- ユニークなアイデアを歓迎する
- 質より量を重視する
- アイデアを結合させる
市場調査
「市場調査」とは、市場や顧客の意向・動向を探る調査のこと。 調査結果を分析し、商品開発や価格決定、プロモーションや販売数予測などに活用します。 市場調査の手順は、まず店舗を選定してからポイントについてチェックしていく、というもの。 下記に詳細をまとめます。→店舗を選定するときのポイント
- 郊外型、店舗が大きく品ぞろえが多い店:比較検証が行いやすいため
- ジャンルの配置、面積で強い分野を見分ける:入口に近い場所で面積をとっているジャンルが強い分野に該当するため
- 定期的に定点観測できる:四季折々売り場を変更するため、定期訪問が欠かせない
→見るポイント
- 値段:市場価格の把握・適正価格を理解しておくこと
- 機能・付加価値:類似商品でも違いが理解できるように目を養う必要があります
- 話題性:メディアなどで露出が多いものは各社力をいれています
- キャッチコピー:売れる商品は必ずキャッチコピーもいいのでメモをとります
商品企画
商品企画では、市場調査などで集めたデータを分析し、顧客が潜在的に欲している商品の形をイメージとして明確します。 どのような商品を作るのか、という大まかなイメージを固めることで、より良い商品を生み出すための土台をつくり、プロジェクトの目指すべき方向性を明らかにすることができます。 商品企画では、商品のターゲットの絞り込みが重要です。 どのような年齢のどういった人が使用する商品なのか、どのような場面で使用する商品なのかなど、商品そのものではなく商品が使われる場面や使用者を想定することで、商品のイメージを具体的なアプローチから形にしていく作業を行うことができます。試作
試作のプロセスで重要なのが、下記の5点です。- 安心・安全性:製品の作り方から使い方まで、危険がなく信頼できるものであるか
- 品質:製品の持つ機能、見た目、使いやすさなどが優れているか
- コスト:製品を制作するにあたってどの程度の費用がかかるか
- 納期:量産時に材料の仕入れ~製品化までどの程度の期間がかかるか
- 環境性:環境への負荷はどの程度か
テストマーケティング
テストマーケティングとは、サービスを開始する前にターゲットユーザーにサービスを利用してもらう、ということ。 サービス提供者がどれほどよいサービスだと思っていても、そもそも必要とされていなかったり、使いにくく不便だと思われたりするような内容であれば、成功する確率は限りなく低いため、サービスを開始する前に、「本当にこのサービスを必要とするユーザーがいるのか」どうかを知る必要があるのです。 どのようなサービスであれ、確実に行っておいた方がよいでしょう。商品化
新商品開発最後のプロセスが「商品化」です。 これまでのプロセスを経て開発した製品を、「いつ」「どこで」「誰に」「どのようにして」販売するか決定します。 具体的には、次のプロセスを行います。- 製品を市場導入するタイミングの決定
- 製品を販売する地域の決定
- 製品のターゲット層の決定
- 製品を市場導入する際のマーケティング戦略の決定
ユーザーヒアリングでユーザーニーズを知る
ユーザーヒアリングとは、直接的な手段等でユーザーからサービスのニーズや問題点について意見を聴取することです。 アンケートとは異なり、数値化できない部分、行動理由や背景などの調査を行います。 ユーザーヒアリングの手順は、下記のとおりです。- ヒアリング内容を文字で書き起こす
- 特徴的な発言を文単位でまとめる
- まとめた発言を「心の声」に置き換える
- 「心の声」をさらに「価値」へと置き換える
- その価値を1つずつカードにして類似性や相関性のあるものをグループ分けする
- まとめたグループそれぞれに「○○な価値」などとラベルをつける
供給過多の時期にはユーザーヒアリングの効果が低いことも

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まとめ
売れる商品を開発するためにはユーザーヒアリングが重要である、ということが理解できたのではないでしょうか。 実際に商品化されたものを、いつ・どこで・誰に・どのようにして販売するのかということは、非常に重要です。 売れる商品の開発には、ユーザーヒアリングで集めた情報を確実に生かすことがカギとなるといっても過言ではないでしょう。参考