顧客理解 マーケティング 重要

【あらためて考える】なぜ顧客理解はマーケティングで重要なのか

マーケティングは顧客に自社の商品・サービスを購入してもらう取り組みであり、企業やマーケターにとって顧客を理解することは当たり前のこと。

しかし、顧客のニーズをとらえきれず、失敗することも少なくありません。

マーケティング業務における顧客理解の重要性と顧客理解の方法について、分かりやすく解説します。

顧客を理解するとは?

顧客理解には、浅い理解と深い理解の2種類があります。

浅い顧客理解とは

浅い顧客理解とは、商品もサービスの顧客に売るものだから、その顧客を知らなければ何も始まらない、と考えるもの。

自社の商品やサービスの顧客を知らないと、無駄なアプローチが増えてしまい、マーケティングのコストが膨らんでしまいます。顧客を知っておけば、その顧客にマッチしたマーケティングを仕掛けることができるので、効率よく商品を売ることができますが、同じカテゴリーの商品でも、顧客は変わるもの。

例えば、自動車ディーラーが扱う200万円のコンパクトカーと600万円のSUVを売ろうとしているとします。このときディーラーの営業担当者は、200万円のコンパクトカーを売るときは、買い物の足代わりになる車を探している主婦にアプローチをかけ、600万円のSUVを売るときは、高給取りのビジネスパーソンに声をかけるでしょう。このアプローチの使いわけは、顧客を知らないとできません。

浅い顧客理解はとても重要ですが、これだけでは顧客を正確にとらえられないことがあります。なぜなら顧客はとても複雑だからです。

それで必要となるのが深い顧客理解です。

複雑な顧客には深く理解しないと買ってもらえない

深い顧客理解とは、いわば顧客の潜在意識に潜り込むようなもの。顧客は、言葉や態度に表す欲求と、言葉にも態度にも表さない、意識の底に眠っている欲求を持っているものです。

言葉や態度に出た欲求は浅い顧客理解であり、意識の底に眠っている欲求を満たせるものではありません。

深い顧客理解ができれば、顧客を心の底から満足させてあげることができるでしょう。

顧客理解の方法

マーケティングでは、顧客理解に関する研究がかなり進んでいます。そのなかで開発された顧客理解の方法を駆使することで、短時間で顧客理解スキルを獲得することができます。

ここでは顧客理解の方法として、次の4つを紹介します。

●ユーザーインタビューとアンケート

●顧客データの分析

●ペルソナの設定

●カスタマージャーニーの作成

ユーザーインタビューとアンケート

顧客のことは顧客に聞こう――これがユーザーインタビューのコンセプトです。

ユーザーインタビューには、街頭インタビュー方式とモニター方式、ヒアリング方式などがあります。いずれの方法も顧客と直接コンタクトするので、顧客から濃厚な情報を引き出すことができます。

ただ、直接コンタクトは時間もコストもかかるので、情報量は限られてしまいます。そこでユーザーインタビューをするときは、アンケート調査を併用することがおすすめです。

定量データをアンケートから入手して、定性データをユーザーインタビューから手に入れます。これにより顧客理解はより深まります。

顧客データの分析

ネット通販などのEコマースに取り組んでいる企業であれば、顧客データが集まります。

顧客の購買履歴などの電子データには、顧客の表層心理と深層心理の両方が現れるもの。

先ほど紹介したユーザーインタビューやアンケート調査がアナログ的だとすれば、顧客データの分析はデジタル的ですが、アナログ分析とデジタル分析の結果が一致すれば、顧客をかなり正確にとらえていると考えてよいでしょう。

ペルソナの設定

顧客はうつろうものなので、完全にとらえることはできません。

例えば次のような顧客をとらえることは困難を極めます。

●Aという商品を強烈にほしいと思っていたが、そのときはお金がなく買えなかった。そのあと臨時収入があって商品Aを買えるようになったものの、もうその商品への興味がなくなっていた。

商品Aのメーカーのマーケターが、このような顧客を発見できたとしても、商品価格を下げるべきなのか、価格度外視で商品の魅力を高めるべきなのか、簡単には判断できません。

そこでマーケターは、ある程度顧客を理解できた段階で、仮説を立てます。

仮説とは、商品Aの顧客を想定することで、ペルソナの設定といいます。

仮説づくり、つまりペルソナの設定は、ユーザーインタビューやアンケートや顧客データ分析などを重ねたうえで行う必要があります。それをしないでペルソナの設定をしてしまうと、仮説が外れる確率が高くなってしまいます。

カスタマージャーニーの作成

カスタマージャーニーとは、顧客の思考と行動を旅に例えた考え方のこと。

顧客は、1)知って、2)気持ちが高ぶって、3)検討して、4)購入します。

衝動買いは一見すると1)から4)に飛んでいるようにみえるかもしれませんが、短時間ではあるものの2)も3)も経ていくもの。

そこでマーケターは、設定したペルソナがどのようなカスタマージャーニーをたどるのかを考え、それぞれのステップごとにマーケティング・キャンペーンを仕掛けていくことになります。

例えば、マーケティングのゴールを30万円の高級バッグを買ってもらうことに設定したとします。

このときマーケターは、「30万円のバッグを開発したことを知らせる」「なぜ30万円もするのか説明する」「今30万円のバッグを買うとポイントの還元率が高くなるようにする」といったマーケティング・キャンペーンを展開することができます。

ペルソナ設定が正確であれば、カスタマージャーニーの設計図の精度が高まるので、顧客は面白いようにマーケティング・キャンペーンにはまり、ゴールに向かっていくはずです。

まとめ

顧客理解が深まるほど、そこから未来の顧客の行動を予測できるようになります。

浅い顧客理解だけでは、ミニバンの新車を買った顧客が、近い将来、郊外に家を買うことは予測できません。

しかしこの顧客について「軽自動車からミニバンに買い換えた」「ミニバンを必要としたのは子供が生まれたから」「最近、仕事がテレワークになった」「都心部への通勤に疲弊している」「子供は小さいうちから自然に触れさせたいと思っている」といったことまで知ることができると、郊外に家を買うかもしれない、と予測できます。

顧客理解はマーケティングを成功に導きやすくします。

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<参考>

プロジェクト成功を目指して:顧客理解にマーケティング的視点を活用する