消費者はAIDMA(アイドマ)で買う【マーケティング基礎】

マーケティングの初学者は、基礎知識としてAIDMA(アイドマ)を覚えておきましょう。

AIDMAとはAttention、Interest、Desire、Memory、Actionの頭文字を取って集めたものです。

消費者に「AIDMAさせる」ことで、商品やサービスが売れるようになります。

どのようにAIDMAさせたらいいのか、詳しく見ていきましょう。

AIDMA

どのようにAttention 注意を引かせるか

AIDMAが「Attention 注意を引かせる」から始まっているのは、「注意を引かせる」ということがマーケッターが最初に取り組むべきことだからです。

マーケッターが最も避けなければならないのは、消費者から無視されるキャンペーンです。

いくら質が高いキャンペーンを行っても、いわゆる「通(つう)」が高く評価しても、ターゲットにする消費者の大多数が振り向かなければそれは失敗です。

「注意を引くこと」ができなければ、Aのあとの「IDMA」はなんの効力も発揮できません。

「インスタ映え」という言葉が流行しましたが、これはスマホユーザーたちの流行現象であるとともに、マーケティング戦略のひとつと考えることができます。

すなわち、消費者がインスタグラムで注目される写真や動画を求めるのであれば、企業はインスタ映えする見せ方を提示しなければならないわけです。

消費者の注意を引くには、消費者がしたいことや見たいものをさせたり見せたりしなければなりません。

・Attentionされた人が多いほどAction(購買)に至る

ということをマーケッターは覚えておくと良いでしょう。

Attentionはそれほど重要な業務です。

どのようにInterest 関心を持たせるか

マーケティング・キャンペーンによって消費者が「こちら」を向いてくれたなら、次は、関心を持ってもらわなければなりません。1回振り向いただけで素通りされては、Attentionにかけたコストが無駄になります。

Attentionの企画を練るときは、同時にInterestも検討しましょう。AttentionとInterestはセットです。

最も単純なInterest策は、プレゼントや無料の試食会、割引券といった、消費者に得をさせるキャンペーンです。

しかし100円ショップが当たり前の店になり、ネットに無料サービスが溢れている今、単なる無料や単なるプレゼントでは、消費者を購買に導くことができません。割引券に至っては「もらって当然」と思われています。

AttentionとInterestで立ち止まった消費者に「何を仕掛けるか」が、マーケッターの腕の見せ所です。

どのようにDesire 欲求を高めさせるか

元から消費者が求める商品やサービスを販売できている企業は、商品開発と販売という2つの業務によって利益を上げることができるため、原則、マーケティングは必要ありません。

しかし、どのような商品やサービスでも、すぐに他社に真似されてしまいます。

また、競合他社が少なくても、企業は消費者の「飽き」という敵に立ち向かわなければなりません。

その敵を倒す武器がDesireです。

AttentionとInterestで消費者の視線が自社に向いたら、次に消費者の欲求(Desire)を高めましょう。

マーケティング分野における欲求とは、「お金を出してでもそれを手に入れたい気持ち」と理解してください。

大半の消費者は、お金を労働の対価として受け取ります。したがって、消費者は、自分のつらい労働に見合う利便性や快適性が得られなければ、商品もサービスも買いません。

そのため、企業は、利便性と快適性が高い商品やサービスを開発する必要があります。

商品開発はDesireの重要な要素です。

そしてもうひとつ、消費者の欲求を高められることがあります。それはブランド化です。

ブランドと認知されると、消費者は利便性と快適性をある程度度外視してお金を出してくれます。

欲求を高めるには、商品力を高めるか、ブランドを高めるか、もしくはその両方に取り組む必要があるということです。

どのようにMemory 記憶させるか

消費者の財布のひもがどれだけ固いかは、マーケッターなら痛いほど理解していると思います。

つまり、「AttentionしてInterestした消費者のDesireを高めても」、その消費者がその場で買うとは限りません。

マーケッターは、消費者に記憶(Memory)させる策を考えましょう。

消費者の購買意欲は、一気に熱して一気に冷めます。

販売員が購買意欲が高まった消費者を取り逃がしても、買いに戻ってくるような仕掛けとして注目されているのがSNSです。

消費者の多くはSNSを利用しています。

したがって、SNSに自社商品を掲示できれば、消費者はDesireが高まった過去を思い出し「買おう」と思うでしょう。

しかし、ただSNSに広告を出しても、買ってもらえるわけではありません。マーケッターが検討しなければならないのは、自社商品に一度でもDesireを持った潜在顧客に、ピンポイントで商品情報を提供することです。

その手段として、かつては顧客リストを使ってダイレクトメールという郵便物・宅配物を送っていましたが、現代のマーケッターはビッグデータを使ったIT戦略またはネット戦略を採ることが有効です。

自社の潜在顧客になり得るターゲットを探してネットでつながり、双方向のコミュニケーションを取りながら、商品とサービスをPRしていくのです。

AIDMAのなかで、Memory(客に記憶させる)は最も難しい仕事といえるでしょう。

どのようにAction 行動(買い物)させるか

かつては、Desire(欲求)を高めた顧客に自社製品をMemory(記憶)させられれば、購買につなげることができました。

消費者は「欲しい、欲しい」と思い続けることに疲れて、購入することを決断するからです。

しかし、それは、店頭でしか商品を提供できなかった時代の話です。商品とサービスを売る企業は、消費者に向かって「消費欲求を満たすには当店にお越しください」ということができました。

ところが、現代は、ネット通販で買い物することができます。そして、楽天やヤフオク、アマゾンやメルカリを使えば、誰でも商品を売却できるようになりました。

売却する商品はいくらでも輸入できますし、サービスすら、クラウドワークスやランサーズを使えば、誰でも売買できます。

したがって、企業のマーケッターは、「どのようにAction 行動(買い物)させるか」まで考えなければなりません。

会社がEコマースを始めるかどうかは、もはや経営判断ではなく、マーケティング事項と考えたほうがいいでしょう。もし自分の会社がまだEコマースに取り組んでいなければ、マーケッターはEコマースを組み込んだマーケティングを企画して、上司や経営者の許可を取らなければならないでしょう。

消費者は「何でもネットで買えるだろう」と思っています。Eコマースに着手しないことは、消費者の行動を止めることに他なりません。

逆に、Eコマースで成功している企業は、リアル店舗への進出を検討するといいでしょう。Eコマース企業にとってのリアル店舗は、新たなAttention(注意)とInterest(関心)になるからです。

PDCAサイクルのように、AIDMAも「ぐるぐる」回していくといいでしょう。

まとめ~次はAISAS、SIPSにも

消費者に商品やサービスを売るには、AIDMAが重要です。

まだAIDMAの考えを身につけていないマーケッターは、早急にこの5つの視点を身につけて、効果的なマーケティングを行いましょう。

そして、AIDMAが身についたら、次のステップであるAISASとSIPSに進みましょう。

 


<参考>

  1. プロモーションの領域を再定義し、「新しい価値」を提供するために 『プロモーショナル・マーケティング ベーシック』(後編)(宣伝会議)
    https://www.advertimes.com/20190904/article297966/amp/
  2. AIDMA(グロービス経営大学院)
    https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12514.html
  3. モノが売れないメカニズム 売り手と買い手の大きなギャップ(広告朝日)
    https://adv.asahi.com/special/contents160023/11052644.html
  4. 循環で考えるマーケティング(3) 実務での消費者の捉え方(日本経済新聞)
    https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43947570Z10C19A4SHE000/