統計 マーケティング 本

統計が苦手なマーケター必見「基礎からステップアップできる6冊」

統計を苦手とするマーケターは少なくありません。「統計から逃げてきた」というマーケターもいるでしょう。しかし、A/Bテストもコンジョイント分析も、ベースは統計学にあります。

マーケターとしてキャリアを積むのであれば、1から統計を学ぶ必要があります。そこで、本記事では統計の基礎を学び、実践で使えるまでステップアップできるラインナップを用意しました。

ぜひご一読ください。

やさしく学ぶ データ分析に必要な統計の教科書

やさしく学ぶ データ分析に必要な統計の教科書著:羽山博、1,760円、インプレス

本書は、基礎から統計について学びたい人や、実践に役立つ知識を獲得したい人におすすめのもの。本書を丁寧に読み進めていけば平均値、ヒストグラム、分散、標準偏差といった統計の基礎知識を確実に獲得することができます。

ただ、数式を理解できないと「何をいっているのかわからない」部分があるなど、「やさしくない」箇所も散見されます。統計の勉強を始めたばかりの人は、本書を1回読んだだけでは「統計という山」の2合目くらいにしか届かないかもしれません。しかし、2回、3回と繰り返し読むと、飛ばした部分が不思議とわかってきます。

本書をものにできれば「統計という山」の5合目には確実に到達できます。コンセプトが「教科書」だけあって、本書は統計を学ぶ人の伴走者になるはずです。

マーケティングのための統計分析

マーケティングのための統計分析著:生田目崇、2,970円、オーム社

「自分の仕事と統計の知識をリンクさせたい」という方におすすめしたいのが本書です。著者は、ビッグデータが世の中で注目されているのは、それを活用すると業務の効率化や、多様化する消費者の嗜好をつかむことが可能であるからだとし、ビッグデータを操るには統計の知識が欠かせない、と説いています。

マーケティングでデータを活用するには、1)定量的なデータに対する標準的な統計的な分析と、2)マーケティング分野で使われている具体的なデータ分析手法の両方が必要となりますが、本書はその2つを解説しています。

構成は以下のとおりです。

第1章 マーケティングにおけるデータ分析

第2章 マーケティング分析のためのデータ

第3章 記述統計:データの集計と可視化

第4章 推測統計:確率分布と統計的検定

第5章 売り場の評価

第6章 商品の評価

第7章 顧客の評価

第8章 顧客志向のアプローチ

第9章 ウェブ・マーケティング、SNSマーケティング

第1、2章は比較的「楽しく」読み進められるでしょう。第3、4章が難関かもしれませんが、ここをしっかり押さえれば、再び第5章以降は実践に則した内容のため、読み進めることができます。

著者は一応、本書の読者層をマーケティング初学者としていますが、まったくのマーケティング新人では読解は難しいかもしれません。しかしマーケティングの業務経験が数年以上あれば「頑張れば」読み解けるレベルといえます。

マーケティングの統計分析

マーケティングの統計分析著:照井伸彦、伴正隆、ウィラワン・ドニ・ダハナ、3,520円、朝倉書店

本書の著者である照井氏、伴氏、ダナハ氏の3人は、いずれも東北大学大学院経済学研究科博士課程を修了しています。したがって、本書はより専門性が高い内容となっています。統計スキルを身につけたいと本気で思っているマーケターは、書棚に置いておきたいところです。ただ、統計の初学者にはすすめられる本ではありません。

アカデミックな存在である統計の知見を、マーケティングというビジネスに応用するためには、マーケターは常に実践と学問を「行ったり来たり」しなければなりません。本書は、マーケターが、アカデミックな学問としての統計に触れるのにちょうどよいレベルといえます。

マーケティングの統計モデル

マーケティングの統計モデル著:佐藤忠彦、4,700円、朝倉書店

統計モデルとは、確率分布を使って分析対象のデータをモデル化すること。二項分布、正規分布、ガンマ分布、ポアソン分布などを1つひとつ覚えなければならないと思いこむと、高い確率で統計学を嫌いになるでしょう。しかし統計モデルの考え方を身につけると、世の中の現象やマーケティングの現場で起きていることを推測できるようになります。

世の中もマーケティングも、統計のルールにしたがって動いている部分が多くあることを知ると、途端にこの学問は楽しくなるでしょう。著者は、マーケティングの現象を統計モデルと次のように関連づけています。

・消費者の市場反応:線形回帰モデル、ポアソン回帰モデル

・消費者の選択行動:ロジットモデル

・新商品の生存期間:ハザードモデル、パラメトリックモデル

・消費者セグメンテーション:潜在クラスモデル

・消費者態度の形成メカニズム:共分散構造分析

・消費者の異質性:階層ベイズモデル、線形ガウス型状態空間モデル

統計を苦手にするマーケターも、上記の左の項目は気になるところでしょう。その気になるマーケティング現象が統計で説明できるわけです。

ビジネスマンがはじめて学ぶ ベイズ統計学

ビジネスマンがはじめて学ぶ ベイズ統計学著:朝野煕彦、3,520円、朝倉書店

本書の副題は「ExcelからRへステップアップ」となっています。RとはRstanのことで、Rstanとは、確率的プログラミング言語StanをRで使うためのインターフェースのことであり、Rとは、統計処理に使う言語環境のこと。統計初学者やマーケティング新人は、まずはExcelを使って簡単な統計分析を始めると思いますが、業務が複雑化してくると、「手作りのExcel」では太刀打ちできません。そこで必要となるのがRstanへのステップアップです。本書は、そのステップアップを手伝います。

本書のコンセプトは「誰でも絶対にわかる」であり、視聴率や流通ビジネスや小売ビジネスなどの事例を使って統計を説明していきます。積分をはじめとする数式を極力排して説明しているので、数学アレルギーを持っている人は、ぜひ本書にトライしてみてはいかがでしょうか。

統計学が最強の学問である[ビジネス編]

統計学が最強の学問である[ビジネス編]著:西内啓、1,980円、ダイヤモンド社

上記の5冊が「統計寄りのビジネス論」だとすると、本書は「ビジネス寄りの統計論」という位置づけになります。本書を一読すると、ビジネスで統計をどう利用すればよいのかがみえてくるでしょう。

ただ、統計を知らないうちに「統計のパワー」を知ってしまうと、期待が過剰になってしまうので、本書を先に読むのはやめたほうがよいでしょう。まずは上記の5冊、もしくは、少なくとも5冊のうち2、3冊を先に読み、統計の基礎を頭に叩き込んでから本書を読むことをおすすめします。

まとめ~統計は武器になる

この6冊を一気読みするには、相当の時間と相当の体力が必要になります。しかし、6冊すべてを一読し終えたら脳に「統計筋肉」がついたことが実感できるはずです。

それはビジネスの、そしてマーケティング業務での武器になります。

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<参考>

やさしく学ぶ データ分析に必要な統計の教科書

マーケティングのための統計分析

マーケティングの統計分析

マーケティングの統計モデル