アンケート 回答時間

アンケートの想定回答時間は長くすべき?短くすべき?

アンケートを作成するときに設定しておきたいものの1つに「想定回答時間」があります。

想定回答時間とはアンケートの回答に要する時間のことで、設問を多くしたり、複雑な内容を尋ねたりすると長くなり、設問を少なく、簡単に回答できるように工夫すると短くなります。

想定回答時間は長くても短くてもメリットとデメリットがあります。

アンケートの狙いによって、適した想定回答時間がどれくらいかを探ることが大切です。

回答率を高めるなら想定回答時間は短く

アンケートの回答に手間がかかり、回答者が「想定していたより長い時間が必要になる」と感じた場合、回答を放棄したり、真剣に回答しなかったりする可能性があります。

街頭アンケートであれば、例えば10問目まで回答してくれても、11問目を尋ねた途端「そんなに時間がかかると思っていなかった、申し訳ないがこれ以上は協力できない」と立ち去られてしまうことも。

回答・回収率を上げるには、想定回答時間は短くするとよいでしょう。

アンケートはサンプル数が重要

回答・回収率の高さは、アンケート調査でとても重要なもの。

アンケート結果にしたがってマーケティング・キャンペーンを実施し、予想通りの結果が得られれば、そのアンケートは成功したことになります。

アンケート結果を真実に近づけるために重要なのが、サンプル数(回答者数)を増やすこと。

100人がYESと回答した場合と、10,000人がYESと回答した場合では、確度が異なります。

アンケートの回答・回収率を高めるために、想定回答時間を短くして離脱者や回答拒否者を減らす工夫をしましょう。

調査の質を高めるなら想定回答時間を長くする

想定回答時間を短くするには、設問を少なくしたり、設問内容をシンプルにしたりしなければなりませんが、それは調査の質を落とす恐れもある方法です。

調査の質を高めるには、想定回答時間を長めに確保することが求められます。

回答時間とアンケートの質の関係

アンケート調査の質を高めようとすると想定回答時間が長くなります。

例えば、

●設問 性別は?
 □男性
 □女性

この質問に答えるのには数秒あれば十分です。

しかし、

●設問 製品Aの不満点をすべて記載してください。不満に感じる理由と改善策があれば、あわせて回答ください。

という設問に回答するのは、1分あっても足りないでしょう。

回答時間の長さは、情報の重要度に比例します。

1秒以下で回答できる性別は、なんなら尋ねなくてもよいものです。顧客リストから回答者を選ぶのであれば、尋ねなくても性別を把握できるでしょう。街頭アンケートでも、質問者がほぼ100%判断できます。

したがって、性別を知ることは必要でも、性別を尋ねる設問は重要ではありません。

一方、製品Aの不満点とその理由と改善点は、とても重要な情報であり、なおかつアンケートなどの調査でしか得ることができない情報です。

このような重要情報は調査をしないと浮かび上がってこないので、アンケートなどで掘り起こす必要があります。そのため込み入った質問になってしまい、回答に時間がかかります。

短時間アンケートで正解が出なかったら長時間アンケートを検討すべき

もしマーケ―ターが、これまで何回もアンケートを実施していて、そのアンケート結果にしたがってマーケティング戦略を練ってきたのに成果が出ない場合、アンケートを見直したほうがよいでしょう。

例えば、想定回答時間が短い簡易アンケートしか行っていない場合、想定回答時間が長い本格派アンケートを試すのも1つの方法です。

しかし、このような場合、想定回答時間が長いアンケートでも、回答・回収率を高めなければなりません。

そこで有効なのが回答者に謝礼を支払うこと。

場合によっては、簡易アンケートとまったく違う結果が導かれるかもしれません。

想定回答時間の目安

回答時間はどれくらいがちょうどよいのでしょうか。

目安を考えてみます。

シミュレーションで計測

アンケートの質問を作成したら、大体何分くらいで回答できるのか、担当者間、社内の別の部署の人で試してみると良いでしょう。

実施した結果を基に、改善することが大切です。

短時間バージョンなら3分間

回答・回収率を高めたい場合、想定回答時間は極力短くする必要があります。

この場合の目安となるのが、3分です。

この時間は、東京都が行った信号の待ち時間我慢調査をベースとしたもの(*1)。

この調査は、1カ所の交差点で何分までなら我慢できるか、と尋ねたものであり、その結果は以下のとおりです。

1位:3、4分間、48.9%

2位:2分間、36.8%

3位:5、6分間、8.8%

アンケートの回答も信号待ちも「軽めの我慢」が求められるので、信号待ちの我慢時間は想定回答時間の参考になります。

最も多かったのは3、4分間ですが、2位がより短い2分間であることを考えると、4分間よりは3分間のほうが無難です。

3分間で回答できることを目標にしつつ、オーバーしても4分間以内にしてアンケートをつくる、という方針で検討してみるといいでしょう。

*1:https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2019/02/14/01_13.html

長時間バージョンは1時間でもよい

本格派アンケートを実施する場合、想定回答時間の上限はありません。アンケートを実施する意義に見合った時間を設定してください。

ただ、長時間のアンケートを実施する場合、回答者を長時間拘束することになるので、謝礼を検討した方が良いでしょう。無料でももちろん構いませんが、その場合は、これだけ充実したアンケートをしなければならない理由を丁寧に説明することが求められます。

まとめ~エチケットとして時間を伝える

アンケートは、回答者のボランタリー精神に依存しているビジネス調査です。

回答時間の長さによってメリット・デメリットがあるため、何をそのアンケートで狙うかを優先することが重要ですが、回答者に「大体○分間かかります」と伝えることは最低限のエチケットとなるでしょう。

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<参考>

交差点での信号待ち時間の限度