アンケートの平均回収率をあげる方法とは?

アンケートはマーケティングの指針をつくるときにも参考になりますし、マーケティングの成果を測定するときにも使えます。 しかし回収率が低いアンケートは、使い物にならないだけでなく、マイナス効果をもたらすことがあります。それは、間違ったデータなのに「アンケートでこのようなデータが出ているのだから正しいに決まっている」とミスリードしてしまうからです。 アンケートを実施する企業は、回収率にこだわりましょう。この記事では、アンケートの回収率の意義をみたうえで、回収率を高める方法を紹介します。

アンケートにおける回収率の重要性

アンケートの回収率の重要性を理解するには、アンケートの重要性を知っておく必要があるでしょう。回収率が低かったらそのアンケート結果は使わない、というくらいの気持ちが必要です。 企業にとってアンケートが重要なのは、その結果によってマーケティングの内容が変わったり、マーケティングの評価が変わったりしてしまうからです。 ある程度の売上規模がある企業であれば、今やマーケティングなしのビジネス展開は考えられないのでしょう。 マーケティングはかつて、本業の補強業務にすぎませんでした。しかし最近は、本業の作業工程のなかにマーケティングが組み込まれています。自社で満足のいくマーケティングができない企業は、専門業者に業務委託をしてマーケティングをしてもらうことすらあります。 マーケティングの方針を立てるとき、アンケートは欠かせません。マーケティングとは、消費者の心に迫るビジネス手法であり、アンケートは消費者の本音を尋ねる手法だからです。 アンケートで消費者マインドを把握しておけば、マーケティングの方向性がズレることはありません。 したがってアンケート結果がいい加減だと、マーケティングの方向性がズレてしまいます。 回収率が低いアンケート結果は、正しい結果を得ることができません。回収率が低いアンケートの結果には「市場の傾向」が盛り込まれないからです。 さらに回収率が低いアンケート結果には、弊害もあります。 例えば回収率が1%であっても、アンケート結果をレポートにまとめると「Yes80%、No15%、どちらでもない5%」といった数字になります。 数字化すると説得力が生まれてしまうので、回収率1%の「Yes80%、No15%、どちらでもない5%」という数字でも、回収率50%の「Yes40%、No50%、どちらでもない10%」と同じ力を持ってしまうのです。 回収率1%のアンケート結果「Yes80%、No15%、どちらでもない5%」を元にマーケティングを組み立てると、そのマーケティングは失敗する確率が高くなります。 その結果、実際にマーケティングが失敗しても、検証作業は難航するでしょう。アンケート結果が間違っていたのか、マーケティングの設計が間違っていたのか、わからなくなるからです。

なぜ回収率が悪いのか

アンケートの回収率が低下する理由はいろいろありますが、例えば次の3項目は確実に回収率を低下させるでしょう。 ・答えにくい質問 ・設問数が多く回答時間が長い ・意義がわからない、答える気持ちにさせない アンケートは回答者のボランティア精神に委ねるところが大きいので、「答えやすい質問をつくる」「設問数を少なくして回答時間を短縮させる」「意義を伝える、答えたくする」といった工夫は必要です。 アンケートを実施する企業の誠意が感じられないと、回答者はすぐに離脱します。そもそも回答しないかもしれません。

回収率の目安とは

アンケートを実施する以上、回答率をあげる工夫をして、40%を目指しましょう。大規模アンケートを実施したことがない人は、40%と聞いて低いと感じるかもしれませんが、この目標を達成することは簡単ではありません。 例えば内閣府が実施した「2018年度 企業行動に関するアンケート調査」では、企業10,344社にアンケート用紙を郵送またはオンライン送信しました。回答があったのはそのうち4,081社にすぎません。回収率は39.5%です。 内閣府という最重要組織が企業に依頼しても、40%に届かないのです。 何%であれば信憑性のあるアンケートといえるのか、という線引きは難しいのですが、少なくとも回収率が10%を下回ったら、そのアンケート結果は信じないほうがいいでしょう。回収率を高める策を講じたうえで、もう一度アンケートを行うことをおすすめします。 ただ、回収率70%や80%というアンケートも「問題」です。それは、あまりに「答えたがっている人」が多すぎるからです。調査対象が偏っている可能性があります。

回収率をあげる方法

アンケートの回収率をあげる方法として、以下の4つを提案します。 アンケート 回収 率 平均 どれも地道な作業ですが、回収率をあげる手段に簡単な方法はありません。それは、アンケートの作業の本質が、人に働きかけて思考と手を動かしてもらうこと、にあるからです。アンケート業務では、手を抜くと途端に回収率が下がってしまうでしょう。

手間をかける

アンケート業務では、約束と回収が大切です。 約束とは、アンケートを実施する企業が回答者に「回答してもらう」約束を取り付けることです。例えばメールを使ったアンケートで、いきなり個人のメールアドレスにアンケートを送信しても、なかなか回答してもらえないでしょう。その前段階に、「アンケートに答えてもらえるかどうか」の確認を行い、「アンケートに回答する」と約束してもらうひと手間が必要です。 次に回収ですが、期日が過ぎても回答していない人には、催促をして早期に回答してもらいましょう。アンケートはボランティア的な要素がありますが、回答を依頼してそれを承諾してもらった以上は、しっかり実行してもらいましょう。 もちろん、催促も早期回答の依頼も、丁重にお願いする必要があります。それで回答者が不快になることはないでしょう。催促された回答者はむしろ「自分の意向を重要視されている」と感じるはずです。

アンケート実施の手段を変える

アンケートを定期的に実施していて、回答率が次第に低下している企業は、アンケートの実施手段を変えてみましょう。 街頭アンケートをしている企業はWebアンケートを取り入れ、メール・アンケートをしてきた企業は街頭アンケートを導入してみましょう。

質問文章を考える

アンケートの質問文は、しっかり練られたものでしょうか。 例えば30個の質問を用意する場合、最低でも100個の質問を考え、アンケート・チームで30個まで絞り込みましょう。 また、質問文の順番も検討してください。理想は、回答者が次の質問を予測できるようにすることです。回答者は質問を読みながら、「これを聞かれたから、次はきっとあれを聞かれるだろう」と予想します。そのとおりの質問が来れば「サクサク」回答していけます。 脈絡のない質問は設定しないでください。

インセンティブを設ける

アンケートの回答者に現金の謝礼を渡すことは悪い考えではありません。アンケートの回答者はお金で左右されることはありません。むしろ、企業がコストをかけてまで知りたがっていることを知れば、真剣に答えようとするでしょう。 また、アンケートで商品の感想を尋ねるのであれば、その商品を回答者にプレゼントしてもいいでしょう。

まとめ~アンケートは生もの

アンケートを「アリバイ」的に実施する企業もあります。「消費者の意見を聞けばいいんでしょ」といった低いモチベーションでアンケートを実施すると回答率はあがりません。せっかくコストをかけてアンケートを実施するのにもったいない話です。 アンケート・チームのリーダーは回収率に敏感になりましょう。「1%でも多くの人に答えてほしい」「1人でも多くの人の意見をマーケティングに反映させたい」という気持ちは、回答者に伝わります。

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<参考>
  1. 企業行動に関するアンケート調査(内閣府)