商品やサービスを売り出す際に重要とされるのがターゲティングです。
耳にしたことはあるけれど、どういう意味なのかは知らないという方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ターゲティングとはどういうことなのか、そして、ターゲティングはなぜ必要なのか、詳しく解説します。
ターゲティングで重要なポイントについてもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
ターゲティングとは?
ターゲティングとは、製品やサービスを市場に投入する際に、セグメンテーションで細分化した市場のどこのセグメントをターゲットとするかを決めることをいいます。
つまり、自分の商品やサービスを届ける相手を決めるということ。
商品やサービスを売るために欠かせないことであり、マーケット・ターゲティングとも呼ばれます。
似たような言葉としてターゲット・マーケティングがありますが、こちらは、特定のニーズのある市場に対し、製品やサービスを企画・開発することをいいます。
ターゲティングはなぜ必要?
製品やサービスを投入するセグメントをどこにするかを決めるのが「ターゲティング」ですが、「ターゲットを絞ってしまったら、選んでもらう機会が失われてしなうのではないか?」と不安に感じる方もいるでしょう。
確かに、ターゲットを絞ることによって商品やサービスが選ばれる機会が失われてしまうように感じられなくもありません。
しかし、どんな商品やサービスであっても、万人受けするものはありません。
つまり、提供する商品やサービスを売るためには、その商品やサービスの価値を高く評価してくれるターゲットを選ぶ必要があるのです。
一例として、ジュースを売り出す方法について、考えてみましょう。
「美味しいジュース」として売り出すのと、「健康に良いジュース」として売り出すのを比べた場合では、「健康に良いジュース」として売りだした方が、健康に気を遣っている人に選んでもらえる可能性が高くなります。
つまり、不特定多数に向けてアピールするよりも、特定のターゲットに絞ってアピールする方がいいということになるんです。
ターゲティングで重要な6R
商品やサービスをどういう相手にアピールしていくのか、を決めるターゲティング。
商品やサービスを売るために重視されるものですが、このターゲティングで重要とされるものに6Rがあります。
この6Rとは
- Realistic Scale(市場規模)
- Rival(競合状況)
- Rate of Growth(市場の成長性)
- Rank/Ripple Effect(波及効果)
- Reach(到達可能性)
- Response(測定可能性)
のこと。
それぞれについて、分かりやすく解説します。
Realistic Scale(市場規模)
Realistic Scaleは、市場規模が適切かどうか、を示す指標です。
市場規模はより大きい方がいいものですが、市場規模が大きいほど、ライバルが多いというケースも多くあります。
一方、狙う市場が小さく、ライバルがいなければいいかというと、そこにターゲットがいないと意味がありません。
したがって、ライバルが少ないターゲットに絞ってビジネスを展開する、というのが収益をあげるためには重要です。
Rival(競合状況)
商品やサービスを売り出す市場を選ぶ際には、市場にライバルがどれくらいいるのか、ということも重要です。
魅力的な市場でも、強力なライバルがいたり、ライバルがたくさんいれば、勝負に勝てる可能性が低くなります。
したがって、理想的なのは、ライバルがいない市場を開拓すること。
市場を選ぶ際には、レッドオーシャンではなく、ブルーオーシャンの市場を狙いましょう。
Rate of Growth(市場の成長性)
市場を選ぶ際には、市場の成長性があるかどうかも重要です。
成長性の望める市場であれば、市場規模が小さくてもチャンスになります。
一方、規模が大きくても成長性が望めない市場であれば、参入する価値がありません。
ただし、衰退している市場であっても、付加価値を加えることによって成長が期待できる場合もあるので、成長性があるかどうかを見極めるようにしましょう。
Rank/Ripple Effect(波及効果)
ターゲティングの際には、狙う市場が周囲に影響力があるかどうか、も重要です。
SNSやメディアに注目してもらうことができる市場であれば、情報が拡散されることによる波及効果が期待できます。
Reach(到達可能性)
このReach(到達可能性)とは、言葉のとおり、商品やサービスに手が届くかどうか、ということ。
商品やサービスが魅力的であっても、地理的に手が届かない場所にいる相手に対しては、プロモーションする意味がありません。
Response(測定可能性)
マーケティングでは、Response(測定可能性)も重要です。
施策によってどれくらい効果があったのかを測定することができなければ、施策のフィードバックも、次の施策への対策を練ることもできません。
ターゲティングの際には、6Rをしっかり見極めるようにしましょう。
ターゲティングの成功事例
ターゲティングで重要なポイントについて解説してきましたが、ここからは成功事例について紹介します。
スターバックス
スターバックスは、オシャレな空間でゆったりと品質の良いコーヒーを飲みたいという人をターゲットとしたターゲティングを行い、成功しています。
全国に1,000店舗以上あるスターバックスですが、地域によってドライブスルーを併設したお店があるなど、マーケットやコミュニティに応じた個性があるのが特徴です。
無印良品
無印良品は、1980年、西友のプライベートブランドとしてスタートしたブランドですが、1990年以降、営業権の譲渡を受け、独自のブランドとして発展しています。
無印良品は、品質が良く、シンプルなデザインのものを手ごろな値段で購入したいという人たちをターゲットとするターゲティングによって、成功しています。
「わけあって、安い」がキャッチコピーの無印良品。
素材を生かしたシンプルな商品を開発し、販売しています。
まとめ
開発した商品やサービスを、どの市場に売り出すかを決めるターゲティング。
ターゲティングでは、6Rに基づいて市場を絞ることが大切です。
適切な市場をターゲティングし、商品やサービスを効果的に売り出しましょう。
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参考