マーケティングを始めようとしても、何から始めればいいのか分からない人が多くいます。そこで今回は、マーケティングにおける最初のステップであるマーケティングリサーチやプロセスについて詳しく解説していきます。
まずは、マーケティングとはいったい何のかという基礎からしっかり解説していくので、マーケティング初心者でも安心して読み進められる内容です。
この記事は、次のような人にぴったりの内容になっています。
・マーケティングを始めようと考えている人
・マーケティングプロセスについて理解したい人
・マーケティングの課題を発見したい人
マーケティングとは?
マーケティングとは、企業が顧客に対して製品やサービスを提供するにあたって実施する企業活動の総省のことです。企業が市場優位性を確立した場合やさらなる利益・顧客拡大をしたい場合にマーケティング施策が実施されます。
マーケティングは非常に奥が深い学問としても有名で、具体的な考え方や手法などは幅広い種類があります。今回は、マーケティングの中でも特に押さえておくべき、マーケティングリサーチとプロセスについて分かりやすく解説していきます。
マーケティングリサーチの方法には何がある?
マーケティングリサーチとは市場のニーズを調査することで、顧客のニーズに応じたより良い製品・サービスを顧客に提供したり、事業におけるリスクを軽減したりするために実施されます。
マーケティングリサーチの代表的な方法は、次の4つです。
・電話調査
・アンケート調査
・グループインタビュー
・郵送調査
それぞれの調査方法についてもう少し詳しく紹介していきます。
電話調査は、消費者に直接電話をかけて質問をしていく調査方法です。電話をするコストがかかりまが他の調査方法と比較すると安価です。しかし、対象者に時間を割いてもらう必要があるので、長い時間が必要な複雑な調査はできかねます。
アンケート調査は、マーケティングリサーチの中で一番ポピュラーな調査方法です。インターネットやSNSを利用すればリサーチに必要なコストを大幅に抑えられます。一方、質問者が直接回答者に対応しないので、対象者が本心とは違う回答する場合もあるため注意が必要です。
グループインタビューは、消費者を複数人集めて実際の声に耳を傾ける方法です。場所を取ったり、スケジュールを組んだりなどの手間がかかりますが、多くの消費者から直接回答を得られます。
郵送調査は、消費者の自宅にアンケートを郵送して回答を得る調査方法です。低コストで調査ができますが、確実に消費者から回答を得られる保証がありません。
マーケティングリサーチのやり方とは?
マーケティングリサーチを実施するにあたって、次のステップをきちんと踏むことが大切です。適当に市場調査するのでは意味がありませんので、マーケティングリサーチの正確なやり方を押さえておきましょう。
マーケティングリサーチのステップは、次の通りです。
・目的を設定する
・リサーチ方法を検討する
・顧客からどんな情報を得るか考える
・アンケートなど調査を実施するために必要な準備をする
・マーケティングリサーチを実施する
・回答を収集して、情報を正確に分析する
・分析結果を分かりやすくレポートにまとめる
・最初に設定した目的に対して調査の振り返りを実施する
マーケティングのプロセスは?
マーケティングプロセスとは、マーケティングの一連の流れのことです。マーケティングの視点から市場を分析し、自社の製品やターゲットを決定し、位置づけを考えたうえで価格やプロモーションを決めるまでのフローのことをマーケティングプロセスと言います。具体的には次の6つのプロセスがあります。
・市場分析
・セグメンテーション
・ターゲティング
・ポジショニング
・マーケティングミックス
・実行と評価
それぞれのプロセスについて、簡単に説明していきます。
市場分析は、企業の内外における環境を観察して分析することを言います。競合他社との差別化や市場での位置づけだけでなく、自社の強みや弱みの把握が大切になります。
セグメンテーションは、市場の細分化です。自社が展開していくべき市場を発見するために、顧客の年齢や性別、地域などで細分化して似たニーズを持つ集団の把握に努めます。
ターゲティングは、セグメンテーションした結果を踏まえてどのグループで自社は展開していくべきか決定する作業です。基本的には自社が一番競争優位性を確立できる市場を選択します。
ポジショニングは、選択した市場で自社がどのような位置づけをするか判断することを言います。競合他社との差別化をはかることが大切です。
マーケティングミックスとは、4Pを分析して自社における適切な組み合わせを判断する施策です。近年は、顧客視点の分析手法である4Cにも注目が集まっています。
マーケティング施策を実施した後は、実行内容を適切に評価していきます。マーケティング施策の効果を把握したうえで、課題があれば改善する必要があります。施策を単に実施するだけでなく、定期的にプロセスを見直すことが大切です。
マーケティングで課題を見つけるために有効な方法は?
それでは、マーケティングにおける課題を見つけるための方法を具体的に紹介していきます。今回は次の6つのマーケティング手法を見ていきましょう。
・4C分析
・3C分析
・SWOT分析
・ファイブフォース分析
・バリューチェーン分析
・PEST分析
それぞれの分析手法について、順番に解説していきます。
先に少し触れましたが4C分析は、次の4つの項目について顧客視点で分析をするマーケティング手法です。非常に多くのものが市場に溢れているので、近年は顧客視点で分析をするフレームワークの重要性が高まっています。
Customer Value(顧客価値) | 商品やサービスに求められる価値 |
Convenience(利便性) | 商品やサービスを顧客が得るための利便性 |
Customer Cost(顧客コスト) | 金銭面や時間的なコスト |
Communication(コミュニケーション) | 消費者と企業間におけるやり取り |
3C分析は、次の3つの要素について考えて適切な事業の方向性を決める分析手法です。社内の分析だけでなく、競合他社や市場を分析したい場合は3C分析が適しています。
・Company(自社)
・Competitor(競合)
・Customer(市場、顧客)
SWOT分析は、内外の現状分析してマーケティング戦略を考える場合に適したフレームワークです。次の4つの項目について分析を進めます。
Strengths(強み) | 内部環境 | 価格、ブランド力、競争優位性、認知度、流通コストなど |
Weaknesses(弱み) | ||
Opportunity(機会) | 外部環境 | 技術革新、競合他社の状況、政治的・経済的要因など |
Thread(脅威) |
ファイブフォース分析は、他のマーケティング手法と違って次の5つの脅威について分析をします。自社が抱えている脅威を明確にして把握することで、市場での競争優位性を確立するための戦略の策定ができるのです。
・新規参入者による脅威
・既存競合他社の脅威
・買い手の交渉力の脅威
・売り手の交渉力の脅威
・代替物の登場による脅威
バリューチェーン分析は、企業が商品やサービスを調達するところから最終利用者である顧客に届くまでのフローを細分化して、それぞれについて分析するマーケティング手法です。過程ごとに強みや弱みを抽出していくため、経営戦略を立てるうえで大切な情報の把握ができます。
PEST分析もバリューチェーン分析と同様に経営戦略を組むときに役立ちます。具体的には、次の4つの側面から外部環境について分析を進めていく分析手法です。
・Politics(政治)
・Economy(経済)
・Society(社会)
・Technology(技術)
まとめ
マーケティングの方法にはたくさんの種類があるので、どれを選択すべきか迷うこともあるでしょう。すべての方法を採用するのは時間的・費用的にも難しい場合がほとんどです。自社が実行すべき分析手法を冷静に判断することがポイントになります。
今回紹介した手法を参考に、マーケティング施策を考えてみましょう。
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