アンケートの項目どうつくる【回答率はこう上げる】

マーケティングはAI(人工知能)の出現で大幅に進化しましたが、それでも、昔ながらのアンケートは、顧客や消費者の本音を浮き彫りにする重要な手段です。 しかし、アンケートについては「昔ながらの課題」も依然として残っています。 それは、回答率です。 回答率を高めないと、確度が高いマーケティングを実行できません。 回答率向上のカギを握るのは、質問項目です。 そこでこの記事では、アンケート作成の基礎知識をおさらいしたうえで、質問項目の作成ポイントと回答率を上げるコツを紹介します。

アンケート作成の全体の流れ

アンケートは、企業が消費者に「どうですか」と尋ね、消費者が「こうです」と答える単純な調査です。 単純なだけに手軽に重要なデータを収集できるのですが、その一方で、単純なだけに独自の方法でアンケートを実施してしまうと必要な情報を入手できません。 不正確なアンケート結果は恣意的で都合のよい判断を許すことになり、マーケティングを歪めることになりかねません。 アンケートには多くの工程がありますが、ここではアンケートの作成に絞って解説します。 アンケート作成は次のように行ってください。
  1. 知りたいことを決める
  2. 仮説を立てる
  3. 質問項目を検討する
  4. 質問項目を決める
まず、1と2ですが、アンケートでは企業が知りたいことを絞る必要があります。 例えば「この商品の使い心地はどうですか」といった質問では絞り切れていません。ぼやけた質問はぼやけた回答につながってしまうので注意しましょう。 そして、3と4は、検討と決定を分けているところがポイントです。 例えば、30個の質問項目を設定するとしたら、最低でも100個は質問を考えてみましょう。 そして、アンケート・チームのメンバー全員で、100個の中から30個厳選するといいでしょう。

質問項目作成のポイントとは

アンケートの回答率を上げるには、よい質問をつくらなければなりません。 質問の質が高いと、回答者は気持ちよく答えることができるからです。 質問項目作成のポイントは次の3点です。ひとつずつ解説します。 アンケート 項目

ストーリーにする

アンケートの質問は、ストーリーを意識するようにしてください。 先ほど、アンケートの質問を検討する前に仮説を立てたほうがよいと紹介しましたが、仮説とは「消費者はこう思っているのではないか」と予測することです。 アンケートの質問は、この仮説にたどりつくように作成していきます。 すると、アンケートの質問全体がストーリーのようになるのです。 アンケートでは、脈絡のない質問はつくらないようにしましょう。 回答者が質問の意図を理解できず、離脱を招いてしまいます。 アンケートの質問は、回答者が次の質問を予想できるようにするのが理想です。

短い文章にする

アンケートの回答者はどれだけ協力的な人であっても「早く片付けてしまおう」と考えてしまいます。 そこで、アンケートの質問文章は極力短くしましょう。 1つの質問は7秒で読める文字数が理想です。 7秒には文章の内容を理解する時間も含まれます。 目安となる文字数は70字程度です。 ちなみに、上記の「アンケートの回答者はどれだけ協力的な人であっても『早く片付けてしまおう』と考えてしまいます。そこでアンケートの質問文章は極力短くしましょう。」は、『』や句読点を含めて70字です。

複雑な内容を尋ねるときは分割する

1つの質問を70字にすると、1つの質問で1つの要素しか尋ねることができません。 しかし、アンケートでは回答者の複雑な心理を探らなければならないこともあるでしょう。 そのときは、質問を分割してください。 例えば、地方に移住するケースについて尋ねたい場合、次のように尋ねるといいでしょう。
  • 地方に移住する場合、「何の制限もなければ」北海道と沖縄のどちらが好みですか。
  • 地方に移住する場合、「現地で職を探す必要があるとき」北海道と沖縄のどちらを選びますか。
  • 地方に移住する場合、「子供の教育を最優先にするとき」北海道と沖縄のどちらを選びますか。
このように細切れにすると、回答者の心理を探ることができるようになるでしょう。

回答率を上げるコツとは

アンケートの回答率を上げる方法には、前述した質問の文章を細切れにする以外に
  • あいさつ文で意義を伝える
  • ペルソナを明確にする
  • インセンティブをつける
  • 回答時間を知らせる
などの方法があります。 項目ごとにポイントを解説します。

あいさつ文で意義を伝える

アンケート用紙の冒頭にあいさつ文を記載しましょう。 そのなかに、アンケートを行う意義を盛り込むと、回答者が「自分の回答がどのように活かされるのか」を理解できるため、回答率が上がることが期待できます。

ペルソナを明確にする

ペルソナとは、回答者の人物像のことです。 ペルソナをしっかり設定すれば、質問内容が絞られてきます。 つまり、ペルソナの設定が明確なアンケートの場合、そのペルソナに当てはまる人はスラスラ回答していくことができます。

インセンティブをつける

インセンティブとは報酬のこと。 現金が最も分かりやすいインセンティブですが、現金以外に、割引券や商品を渡してもよいでしょう。

回答時間を知らせる

アンケートのあいさつ文の下に、回答時間の目安を記しておくのも1つの方法です。 すぐ回答できそうなら回答してもいいかな、と回答を始めた人の場合、アンケートの回答に時間がかかり過ぎると途中で離脱してしまいます。 「このアンケートの回答は10~15分ほどかかります」と書いておけば、回答する人に心づもりができるので、離脱を防ぐことができます。

まとめ~上質なインタビューのように

いかがでしたでしょうか。 アンケートの質問を考える際は、インタビューアーのような気持ちで作成するといいでしょう。 回答者が答えやすい質問文を考えれば、回答者の素直な気持ちを知ることができますよ。

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<参考>
  1. 消費者マインドについてのアンケート調査(内閣府)
  2. 企業行動に関するアンケート調査(内閣府)