Etsy プロダクトマネージャー

Etsyのプロダクトマネージャーが語る、自社サービスの課題発見・解決法とは?

270万人の世界中にいる起業家たちが自身のクリエイティブな作品を売るマーケットプレイスであるEtsy。

Etsyのプロダクトマネージャーであるドリフ・ハンク氏がProduct Schoolのウェビナーで解説している内容から、この人気の秘密について探ります。

Etsyの配送システム・サービスから課題を探る

Webinar: Building & Testing Products Around Physical Ops by Etsy PM, Dolff Hanke(Product School)

長年商品の物流の経営管理に携わってきたハンク氏は、Etsyの配送システムおよびサービスに焦点を当てました。その理由は、それまでのサービスでは、確実に商品を配達することができなかったため。

調査の結果、これまで見逃していた課題を発見し、コロナ禍でも利用者のニーズに合わせた配送サービスを作り上げることに成功したのです。

Etsyの配送システムは、

  1. 世界中のお客様からオーダーを受ける
  2. 売り手が、オーダーをもとに商品を作る
  3. 売り手が、包装から配達までを行う(この時に、商品の配達状況を記録するため、商品の追跡シールを購入することもできる)
  4. 宅配業者が商品を届ける
  5. お客様が商品を受ける

というもの。

売り手自身が商品を包装して郵送することで、最初から最後まで工夫を凝らしたり、ブランドの色を統一することを可能としています。筆者もtiktokなどで発送前の商品を包装する動画を見たことがありますが、手書きのお手紙を入れたり、オシャレな箱詰めをするなど、売り手の世界観を感じることができました。

Etsyは、このシステムの中に、売り手が低価格で購入することができる郵便追跡チケットを導入。売り手・買い手の双方が商品の配達状況を知ることができるようにしたのです。

このように画期的で便利なサービスを開発したEtsyですが、このサービスにはいくつか欠点があったのだと、ハンク氏は語っています。では、彼はどのようにして課題を見つけ、解決していったのでしょうか。

課題を発見し、解決するために大事なこと

ハンク氏曰く、課題を発見し解決するために大事なことは以下の3つ。

  1. 見えない情報に注目する
  2. テストを繰り返し行い、原因を突き止める
  3. うまく行かないなら、取り除くこと

Etsyは前述した追跡サービスを導入していましたが、全ての商品が確実にお客様のところに届いているわけではありませんでした。そこで、ハンク氏は、未着の商品に共通点があるのか、地域は決まっているのか、どこの段階でトラブルが起きているのか、特定の売り手だけがうまくいくのかなど、原因と傾向を徹底的に調査したのです。

課題を見つけるために彼が行ったのは、全てのプロセスのテストを繰り返し行うこと。ハンク氏は、データに頼らず、実際にテストを何度も行うことが重要だと強調し、世界中にいる利用者たちの協力のもと、毎回違う場所、違う日に、違う商品の注文を繰り返しました。この際、返品するケースについても繰り返しテストを行いました。

ハンク氏は、このテストを繰り返す中で、コロナで外出ができず、商品の発送手続きが滞ってしまっている売り手がたくさんいるという新たな問題を発見。家を出なくても、宅配業者が商品を持っていってくれるサービスを開発したのです。

これこそ、ユーザーヒアリングを定期的に行うことで、ユーザーの抱えている課題がタイムリーでわかる実例だといえるでしょう。

ハンク氏は、調査結果を分析することで、従来のサービスではターゲットや販売する商品を絞れていなかったことを知りました。また、今までは、より小さい箱での配送を推奨していましたが、ハック氏はこれをセラーに伝えることをやめたことにより、商品配達の正確性が上がったと述べています。

繰り返しテストを行うことが重要

ハンク氏は、ウェビナーでの解説の中で、調査で重視すべき点は3つあるとしましたが、その中でも、実際に繰り返しテストを行うことが重要であるとしています。

見えないデータにこそ課題発見のヒントが隠されていて、課題解決するためにはユーザーとのコミュニケーションを頻繁にとり続けることが必要不可欠であり、不必要な情報などは積極的に取り除くべきである、というハンク氏の考えは、自社サービスの成功のカギを握るでしょう。

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