フォトシンス

全ての鍵をデジタル化させる、株式会社フォトシンスの今後の展開と立ち上がり秘話

「全ての鍵をデジタル化させたい」そんなSFの世界観を実現しようと挑戦している河瀬さん。筑波大理工学群卒業後、ガイアックスを経て2014年にスマートロック「Akerun」を展開する株式会社フォトシンスを創業。そんな河瀬代表に今後の事業展開や創業秘話をインタビューしました!

スマートロックで変わる未来

編集部:
本日のゲストはスマホを鍵に変えるスマートロック「Akerun」を展開する株式会社フォトシンス代表取締役の河瀬航大さんです。

編集部:
河瀬さん本日はよろしくお願いします!
まず、御社の事業内容を教えて頂けますでしょうか?

河瀬航大:
Akerunというスマートロックを開発しています。
ご家庭向け利用紹介 | Akerun Smart Lock RobotAkerun Smart Lock Robotのご家庭でのご利用紹介ページです。Akerun Smart Lock Robotは世界初の後付型スマートロックデバイスです。スマートフォンが家の鍵になる後付型スマートロックロボット「Akerun」。Akerun Smart Lock Robot、 時間を決めて ワンタイムパスで鍵を「渡す」ことができます。あなたのドアは、一瞬にして、 洗練されたデザイン、 わくわくする機能、インテリジェンスを手に入れます。鍵を意識しない生活を実現するスマートロックならAkerun Smart Lock Robot。Akerun – スマートロック

編集部:
主には自宅の鍵などに利用されているのでしょうか?

河瀬航大:
もちろん、ご自宅でもご利用いただいているのですが、基本的には法人向けでの利用が多いです。

オフィスや、コワーキングスペースなどで多くご利用いただいています。

スペイシーは7月10日、会議室のシェアサービス「スペイシー」でスマートロック「Akerun」に対応したと発表した。鍵管理を自動化し、無人で遊休スペースを活用できる。

出典: https://japan.cnet.com/article/35104002/

編集部:
意外でした!
確かにオフィスで利用されているスタートアップの方お見かけしたことあります!

河瀬航大:
おーそれは嬉しいですね!

編集部:
今後の活用されていく領域はどのように拡大させていきますか?
民泊とかも流行っているところではありますよね!

河瀬航大:
はい、民泊などでもご活用いただいております。
また、働き方改革に伴い、働く人の勤務時間を性格に把握しにいくニーズも増えておりまして、そのあたりでも注力していきたいですね。

来たる働き方改革、リモートワーカーに追い風を

編集部:
なるほど!リモートワーカーの勤怠管理ということでしょうか?

河瀬航大:
はい、そういったものも、徐々に増えてきています。
また、社員はわざわざ本社まで出社しなくても、近くのコワーキングスペースに行って働き、Akerunで入退室が確認できれば、会社側としては、出社扱いにする、みたいな動きもでてきています。

クラウド勤怠管理システム「KING OF TIME」を展開するヒューマンテクノロジーズと、スマートロック「Akerun Pro」を展開するフォトシンスは、それぞれのサービスについて、APIを通じて連携すると発表。入退室情報を勤怠の打刻情報として記録するサービスを開始。

出典: https://japan.cnet.com/article/35108639/

編集部:
それすごいいいですね!!
月末の打刻修正から解放されそうです!

河瀬航大:
まさにそれですね!
フォトシンスでは、すでに打刻は勝手にAkerunがしてくれてますよ!

編集部:
ぜひ自分も使いたいです!今後、カフェとかでも実装して頂けるとよりありがたいですw

河瀬航大:
自由な場所で働けるって素晴らしいことですよね。

4000年前から変わらない構造「鍵」

編集部:
河瀬さんそうした無駄な部分を減らしたいという思想がプロダクトの中に介在しているように思えましたが、Akerunを作ろうと思った時の話お聞かせください!

河瀬航大:
はい、実は、このAkerunですが、ちょっとした飲み会から生まれました。
男4人で飲んでおりまして、たまたま鍵をなくしたことのあるメンバーがいたことがきっかけで、鍵って不便だよねって話で盛り上がりました。

鍵を肌身離さずもって置く必要があったり、鍵を友達に受け渡すのが面倒くさかったり、わざわざ家に入る時かばんからいちいち鍵を取り出す必要があったり。

だったら、いつも持ち歩いているスマホで鍵が開いたらめちゃめちゃクールだよね!ってことで、Akerunを作り始めました。

編集部:
確かに、鍵って意外とアナログですね…

河瀬航大:
そうなんですよね、古代エジプト時代から、4000年間、基本的な構造は変わってなくて

僕は元々ガジェットとか新しいものが好きなのですが、僕の鞄の中ってどんどんアナログなものがなくなっていっているんですね。例えば、ノートとペンはmacになり、本も持ち歩かずにKindleになり。そんな中、鍵だけがずっとあの形だったんです。

編集部:
言われてみてばそうですね!

「好きに勝るは無し」アイデアを形にできた理由

編集部:
ここで疑問なのですが

飲み会の席でやろうと決まったという話でしたが、そこから実際にプロダクトに落とし込んで、量産していくというのは素人観念からするとぽっと出のアイデアでそこまでコミットできないような気がするのですが、そこにはどういった要素があり河瀬さんを駆り立てていたんですか?

もともとそういった形でラフにアイデアを形にするような性格だったのか、集まっていたメンバーがよかったのかなどなど、気になります!

河瀬航大:
最初は、スマホで鍵を開けよう!というちょっとしたノリで始まった週末プロジェクトでした。趣味だったので、友達が友達を呼び、全部で10名くらいのプロジェクトになっていました。

ただ、半年ぐらいやっているうちに、たまたま日経新聞に掲載していただいたんですね。おもしろいことをやっている若者がいるという文脈で。

すると、問い合わせが殺到しまして、その日だけで100件を越えるお問い合わせ、出資の話、事業提携の話が舞い込んできました。僕らは、全く起業しようとか、量産しようとか思ってなかったのにです。

ただ、そこまで鍵で困っている人たちがいるということが分かりまして、そこまでニーズがあるのであれば、量産してみたくなりました。

編集部:
まさにシンデレラストーリーみたいですね!
そこから得た起業のきっかけを作る教訓を示すとしたらどのような観点になりますか?

河瀬航大:
そうですねー「好きに勝るものなし」とかでしょうか。
儲けようとか、有名になろうといった理由ではなく、好きなことを趣味でやっていたので、それがそのまま起業という原動力につながったのだと思います。

編集部:
なるほど、起業が目的になってしまっている人なども多くいますもんね
好きなことだからこそ続けることができた、好きなことだから自分たちが楽しそうにできて、それをみた周りの人が協力をしてくれるようになった、ということもありそうですね!

河瀬航大:
そうだと思います

最初の起業時は、Cofounderの熱量が全てなので。

好きな事発進のプロダクトならではのマネジメント苦労

編集部:
そうした最初は気の合う仲間と始められた事業だと思いますが、法人化し、資金調達をし、より経営的な観点が求められるようになる中で、一緒にやっていくメンバーがとても大切だと思うのですが、創業メンバーの選定や趣味の範囲を超えなくて良いのではという仲間との対立など、の課題やどう克服されたかなど教えてください!

河瀬航大:
おっしゃる通り、趣味から起業に至るというのは、大きな壁がありました。

IT出身のメンバーであれば、比較的起業というのも身近な選択肢だと思うのですが、モノづくり出身のメンバーは、決してそんなことないんですね。

日本の製造業は、どんどん人員削減している時代でしたし、一度抜けてしまうと戻れない可能性も大きい

一方、僕を含めIT出身のメンバーは、これだけ世の中に期待されているのだから、やってみたい!という気持ちが先行するわけです。

そこで、IT出身のメンバーで飲み会を主催し、モノづくり出身のメンバーを口説きました。「俺らは会社を辞めて起業することを決意して、会社にもその旨を伝えた。IoTだから、IT出身のメンバーだけではモノづくりができない。力を貸してほしい」と。

編集部:
熱い思いを伝えたという感じですね!

河瀬航大:
はい、それしかなかったので。笑

編集部:
1回だけの飲み会だけでは達成できないので、何回も行ったりと?

河瀬航大:
いえ、そこは1回でしたね!
信頼関係はできていたので。むしろ、その飲み会が終わる頃には、もう一致団結していました。

編集部:
おお、そうなんですね!
もともとお知り合いの方だったからこそ、ですかね?

河瀬航大:
そうですね!
仲の良い優秀なメンバーに声をかけて、趣味プロジェクトをやっておりましたので。

編集部:
なるほど、これも河瀬さんの信頼の貯金の賜物というわけですね!

河瀬航大:
うーん、どうでしょうか。笑
河瀬といれば何か楽しいことができると期待してくれていたんだと思います。

編集部:
なるほど、仲間からの期待も厚いわけですね!
その仲間は大学の友達だったのでしょうか?

河瀬航大:
はい、中学→高校→大学の友人1名、大学の友人1名、会社同僚2名、社会人の社外イベントで意気投合した友人1名でした。

それで、僕まで入れて合計6名で起業した感じです。

編集部:
中学からのお知り合いもいるんですね!

河瀬航大:
そうなんです!鹿児島の中学校、鹿児島の高校、大学のサークルが同じです。

河瀬さんから好きで起業する人へのアドバイス

編集部:
では最後に今後の展開等を含めて一言頂きたいです!
これから起業を目指す学生に向けてもアドバイスがあればお願いします!

河瀬航大:
とにかく、全ての鍵をデジタル化させたいですね。さすがにSFの世界で、物理的な鍵を使っているシチュエーションを見たことがないので。リプレイスされるのは時間の問題だと思います。

また、起業を目指される学生さんには、「とにかく好きなことは何でも徹底的にやってみる」ことを伝えたいです。

動いていることで、自分の中で“好き”がもっと深まったり、協力してくれる人たちも増えていきます。

将来、何をやりたいか決まってない学生の方も多くいらっしゃるかと思いますが、まずは好きなことをやってみることから始めてみるといいと思います。そうすれば、きっと自分の宿命が見つかるはずです。

編集部:
好きから始められたビジネスをされている河瀬さんから頂く言葉は説得力がありとても参考になります!

河瀬さんお忙しい中ありがとうございました!
鍵をきっかけに変わる生活に期待感が止まらなくなりました!

河瀬航大:
ありがとうございます!

この記事は2018年3月のインタビューの様子を掲載しています。