統計分析でできる事とは?【分析方法にはどんな種類があるの?】

「統計分析」と聞くと、「覚えることが多く、難しい」という印象を持っている人が多いでしょう。

確かに、統計分析は専門用語が多く、たくさんの数式が出てくることもあって、最初はなかなか理解できない部分もあるかもしれません。

しかし、統計分析が会社にもたらすメリットはそれ以上のものです。

そこで今回は、統計分析でできることや分析方法の種類を具体的に紹介していきます。

この記事は、次のような人にピッタリの内容です。

  • 統計分析の概要を押さえたい人
  • 統計分析で何がわかるか知りたい人
  • 統計分析で使用する分析方法が気になる人

それではまず、統計分析とはいったいどのようなものなのか、基本的な内容からチェックしていきましょう。

統計分析とは?

そもそも統計分析とは、統計学という学問で使用される理論に沿ってデータを分析することです。

統計分析には、「教師なし学習」と「教師あり学習」の2種類が存在します。

「教師なし学習」とは、過去に取得したデータをデータ自体の特徴を分けることに重点が置かれている機械学習のひとつです。

一方、「教師あり学習」とは取得したデータを基に、将来起こりうることを予測することを意味します。

どちらも大枠は統計分析ですが、教師なし学習と教師あり学習の内容は大きな違いがあるので押さえておきましょう。

統計の分析で出来る事とは?

統計分析は意味がないという指摘もありますが、行列計算や微積分などの数学的要素を使用すれば将来の予想を立てることができます。

確かに、過去のデータを分析しても未来に起こる出来事の100%を把握するのは難しいですが、ビジネスにおいて、一定の基準を基に近い将来を予想して、それに対する準備をすることは非常に重要な意味を持ちます。

持続可能な会社の発展を目指すためのひとつの有効な方法として、統計分析を利用するといいでしょう。

統計分析で可能になるのは、次の2つです。

  • 軌道修正する
  • 成功する確率をあげる

それぞれの内容について、順番に紹介していきます。

軌道修正する

統計分析を細かく実施すれば、方針やプロジェクトの軌道修正が簡単にできます。

「統計分析は〇年に1度すれば事足りる」と考えている人がいますが、定期的に実施することで少ない労力で軌道修正ができるため余計な時間を掛けずに目標の達成ができるのです。

常にライバル会社と競争を強いられている会社にとって、できるだけ効率良くゴールに到達するかが大きなポイントになります。市場の中で競争優位を得たい場合にも統計分析は有効な手段といえるでしょう。

成功する確率をあげる

過去のデータから統計分析をすると客観的な基準を把握できるため、経験や勘に頼ってビジネスを進めるよりも成功する確率をぐっと高めることができます。

もちろん、経営者の経験や勘で物事を決めなければいけない場面もありますが、統計分析によって選択の幅を狭めれば成功確率は高くなるというわけです。

会社やプロジェクトの方針が何も定まっていない場合は特に、統計分析から得られる結果が意思決定に有効です。

統計分析に用いられる方法にはどんなものがある?

統計分析に使用される方法には、さまざまなものがあります。

ここでは

  • カイ2乗検定
  • 分散分析
  • t検定
  • 多次元分析
  • 主成分分析
  • 因子分析
  • コレスポンデンス分析
  • クラスター分析
  • ABC分析
  • 回帰分析
  • 時系列分析
  • バランス比較
  • Zスコア比較

について詳しくみていきます。

カイ2乗検定

カイ2乗検定は、クロス表を作ってサンプル数と分布から、対応する2変数間の違いが必然なのか、偶然なのかを判断する分析方法です。

2変数の関係を表す調査化誤差が±2以上である場合に、2変数は関連がある有意な差が生じていると判断します。

分散分析

分散分析とは、複数あるデータにおける平均に違いがあるかを見る分析方法です。エリアごとの販売成績や商品の販売数などの違いを比較したいときによく使用されます。

t検定

t検定は2つの群の等分散を分析する方法です。

具体的な流れとしては、シャピロ・ウィルク検定でデータにおける正規性をチェックし、F検定でデータ分散を検定します。その後のt検定の流れは、データの正規性と仮定される分散によって異なります。

t検定の流れを簡単にまとめると次の表のとおりです。

統計 分析方法

多次元分析

多次元分析とは、データを属性に分けて集計し、グラフを作成することで現状の洗い出しや問題点の把握をする方法です。

多次元分析で使用する主なグラフは、折れ線グラフや棒グラフ、円グラフがあります。

主成分分析

主成分分析は、大きい変数を小さい変数に集約した上で、カテゴリーの複雑化を防いでデータをまとめていく方法です。

詳細なデータが必要になる場合もありますが、あまりに複雑化しすぎるとデータが可視化しづらくなります。主成分分析をすることでデータが見やすくなり、統計分析が簡略化する効果があるのです。

因子分析

因子分析とは、潜在変数を使用して相関を説明する方法です。

具体的な流れとしては、まず、カイザー・マイヤー・オルキンのサンプリング適切性基準をチェックします。この時、基準値が0.6以上でなければ因子分析が適切に実施できません。その後、バートレットの球面性検定をして適合性を確認した上で、因子分析を行うという流れです。

コレスポンデンス分析

コレスポンデンス分析とは、クロス表で把握したカテゴリーデータを基に、データの関係性を数量化したうえで散布図を使って視覚的にまとめて分析する方法です。商品構成や店舗における評価を視覚的にチェックしたい場合に効果的です。

クラスター分析

クラスター分析とは、性質に違いがある集団からクラスターを作成してデータを分類する分析方法で、階層型クラスタリングと非階層型クラスタリングの2種類があります。会社の稼働状況を基に、プロジェクトを分類したい場合などはクラスター分析が適しています。

ABC分析

ABC分析とは重点分析と呼ばれることもありますが、基は在庫を管理するための手法です。分析の流れとしては、数値データを降順に並べて累積比率を算出し、各クラスの割合を指定した上で複数あるデータを各クラスに分けていきます。会社の売上に貢献している商品や営業マンの把握をしたい場合は、ABC分析が適しています。

回帰分析

教師あり学習に分類される回帰分析は、商品やサービスのユーザー数や売上高を予測する場合に利用される分析方法です。

予測方法はいろいろな種類がありますが、例えば、売上高を予想する場合は客単価と客数を掛けて求めるため、会社にとって優良なユーザー(購入単価が高い)とライトなユーザー(購入単価が低い)を分析して予測するなどの方法があります。

時系列分析

時系列分析とは、収集したデータを時系列に並べて分析する方法のことで、現在までの傾向把握や将来の数値予測に有効です。例えば、該当年から新発売した商品がどれくらい販売できているかや次月の売上目標を立てる場合などに、時系列分析を使用するといいでしょう。

バランス比較

バランス比較とは、群を標準化した上で比較する統計文政期の方法です。比較するデータ群の単位に違いがある場合などに、バランス比較を使用することが多いです。

例えば、10月の売上と9月の訪問数を比較する場合、データをそのまま使用すると単位に違いがあるため比べられませんが、バランス比較であれば各データ群を標準化した上で比較できるので単位が違っていても公平に分析ができます。

Zスコア比較

Zスコア比較とは、平均値や標準偏差を利用して単位に違いがあるデータ群を分析するときに用いる方法です。

Zスコアは、当該数値から平均値を差し引いた上で、標準偏差で割ると算出できる数値であり、例えば、会社の利用者の中から特に優良な人を把握したい場合や売上貢献度が高い従業員を確認したい場合にZスコア比較が適しています。

まとめ

統計分析は会社の継続や成長にとても有効な手段のひとつです。

分析方法は非常に多岐にわたりますが、将来の発展のために非常に役に立つので、今回紹介した方法を中心に押さえておくといいでしょう。

 


<参考>

  1. 分析手法(Trunk tools)
    https://www.trunktools.jp/services/analysis/
  2. マーケティング手法のひとつ「統計分析」とは何なのか?(Dara Knowledge)
    https://www.dataknowledge.jp/statistical-analysis/