単純集計 アンケート

アンケートを実施したら、まず単純集計で大きな流れをつかもう

実施したアンケートでよい結果が出たからといって、それがマーケティング・キャンペーンの効果とは限りません。また、悪い結果だからといってキャンペーンが失敗したとは限りません。

一喜一憂しないようにするには、アンケート結果を客観的に眺めて、冷静に分析することが大切です。

アンケートを実施したら、まず、単純集計を徹底し、大きな流れをつかみましょう。

ただ、単純集計だけではみえない傾向があるので、クロス集計で掘り起こしていくことも欠かせません。

単純集計とは

単純集計とは、アンケート回答の1つずつの数と割合のこと。例えば、「はい」か「いいえ」か「どちらともいえない」で回答してもらう質問があった場合、「はい」の数、「いいえ」の数、「どちらともいえない」の数が、単純集計です。

また、「はい」の割合、「いいえ」の割合、「どちらともいえない」の割合も単純集計です。

GT表を作成する

単純集計の内容をまとめたものを「GT表」といいます。

GTはGrand Totalの略で、単純集計という意味です。

GT表は、例えばスーパーマーケットのアンケートなら、次のような形になります。

選択肢番号Q1:あなたは週何回くらい来店しますか人数(人)割合(%)
11回15010.3%
22、3回52235.9%
34~6回69948.1%
4毎日835.7%
 1454100.0%

GT表をつくると、週4~6回来店する客が最も多いことが一目でわかります。

単純集計のメリットとデメリット

単純集計をするメリットとデメリットを考えてみます。

メリット:傾向がくっきりわかる

単純集計をするメリットは、傾向が明確にわかること。

単純集計をしてGT表を作成すると、誰もが直感的に傾向を把握することができます。

多いか少ないか、割合はどうなっているか、だけでなく、増えているか減っているかもわかります。

増減の傾向は、継続的にアンケートを行うことで把握できます。

アンケートを定期的に実施する場合、「これだけは毎回尋ねる」質問を設定するといいでしょう。

例えば、先ほどの「Q1:あなたは週何回くらい来店しますか」を毎回尋ねて、次のような結果が得られたとします。

この結果から、週1回しか来店しない客の割合が「10.3%→10.8%→13.5%」と増え、毎日来店する客の割合が「5.7%→4.2%→3.4%」と減っていることがわかります。

これだけ明確な結果なら、このスーパーマーケットの経営者も店長もマーケターもパートも、「来店頻度が減っているのは、店の魅力が低下しているのではないか」と危惧することができます。

詳細な分析をすることなく、関係者すべてが同じ認識を持つことができるのが、単純集計の効果といえるでしょう。

デメリット:隠れた情報を見逃し、ミスリードすることも

単純集計のデメリットは、分析結果が単純すぎること。

そのため、隠れたデータを見逃し、ときにアンケート結果をミスリードすることがあります。

ミスリードとは、単純集計によって、アンケート結果が持つ本来の意味と逆の解釈をしてしまう恐れがある、ということ。

例えば、先ほどのスーパーマーケットの来店頻度傾向は、次のようになっていました。

<単純集計による分析>

●週1回来店する客の割合が増えている

●毎日来店する客の割合が減っている

この結果、次のような推測を立てることができました。

●店の魅力が低下しているのではないか

しかし、週1回来店「10.3%→10.8%→13.5%」、毎日来店「5.7%→4.2%→3.4%」の数字だけでは、次のような疑問が湧いてきます。

●男女の割合はどうなっているのか、男女ともに同じ傾向をしめしているのか

●年代別の来店動向を知りたい

●季節的な要因はないのか

●セールやキャンペーンとの関係性を知りたい

つまり、単純集計だけでは、「増加の質」や「減少の質」がわかりません。

そこでアンケート結果を分析するときは、単純集計に加えてクロス集計を実施することが大切です。

より詳しく知るにはクロス集計が必要

アンケート分析におけるクロス集計とは、複数の質問の回答を交差(クロス)させること。

先ほどの「Q1:あなたは週何回くらい来店しますか」の回答結果に、来店者人数の内訳として男女の人数を足してみましょう。

この表からは次のことが読み取ることができます。

<クロス集計による分析>

●週1回しか来店しない客は、男性客は倍増しているが、女性客は大きく減っている

●毎日来店する客は、男性客は急増しているが、女性客は大幅に減っている

この結果を、単純集計の結果と比べてみましょう。

単純集計による分析は以下の通りでした。

<単純集計による分析(再掲)>

●週1回来店する客の割合が増えている

●毎日来店する客の割合が減っている

この単純集計による分析は、正確ではないことがわかります。

週1回しか来店しない客は、「増えている」どころか「女性客は大きく減っている」状態であり、毎日来店する客は「減っている」どころか「男性客は急増している」状態です。

もし、単純集計による分析だけで次のマーケティング戦略を練っていたら、失敗する確率は高くなっていたことでしょう。

まとめ~2つで1セット

クロス集計することによって、単純集計による分析の間違いを修正できますが、だからといって単純集計が不要になるわけではありません。

単純集計は、大きな流れをつかんだり、直感的に傾向を理解したりするのに便利です。

単純集計の傾向とクロス集計の傾向が、同じことも、異なることもありますが、そうなると、なぜ同じになったのか、なぜ異なるのか、といった考察を加えることができます。

この考察こそ、アンケート結果の深層を探る作業になります。

アンケート結果は多くを物語りますが、沈黙することもあります。

マーケターは、単純集計やクロス集計などを駆使することで、アンケート結果のなかに眠る情報を引き出さなければなりません。

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<参考>

単純集計とクロス集計